研究課題/領域番号 |
62550111
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
矢部 寛 京都大学, 工学部, 教授 (30025936)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 気体軸受 / 静圧軸受 / 回転精度 / 軸受製作誤差 / 軸受剛性と減衰係数 / 精度設計 / 表面粗さ / ポイントリース解 |
研究概要 |
1.静圧気体スラストカラー軸受を対象にして、軸の回転精度特性を支配する因子として、軸瑞面真角度誤差および給気孔径の寸法相互誤差をとりあげ、それらに起因して発生する軸振動起振力を理論的に求めた。 2.軸受基礎特性(軸受剛性と減衰係数)を、ポイントソースとしての解析法を適用して、各種製作誤差の影響の検討をも含め、厳密に理論解析した。そして、軸受製作誤差のオーダよりもなめらかな軸受特性が得られるといういわゆる平均化効果を定量的に評価して示した。 3.以上の解析結果を基礎にして、各種軸受製作誤差にもとずく、軸受の静的および動的回転精度特性について明らかにした。 4.軸の振動振幅特性を評価するために、これを簡略化して扱う近似手法と、軸の動きをシミュレーションしたより厳密な扱い方の2つの手法を採用し、前者が十分な精度をもって軸振動特性を与えることを確認した。 5.製作した静圧気体スラスト軸受装置を用いた実験により、各種製作誤差と軸受回転精度特性の関係について、上記理論結果を実験的に検討した。その結果、実験で得た軸の振れ(回転精度の低下)は理論値と定性的・定量的に良い一致を示し、解析手法とその結果の妥当性を確認することができた。このことから、要求された回転精度を得るために必要な軸受加工精度を理論的に指示する精度設計法の基礎を得ることができたと考えている。 6.非繰り返し回転精度と呼ばれる軸回転非同期の軸振動をもたらす要因として軸の表面粗さを考えるモデルを提案し、このときの負荷容量変動と表面粗さの関係について考察した。その結果、表面粗さ成分の中、給気孔周長さより波長の長いうねり成分が負荷容量変動(振動起振力)に密接に関係することを見いだした。
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