研究課題/領域番号 |
62550113
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
水本 洋 鳥取大学, 工学部, 助教授 (80108795)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 静圧軸受 / 静圧ねじ / 自動調整絞り / 無限剛性 / 負剛性 / ステップ応答 / スクイズ効果 / ダイヤモンド旋削 / 自動調節絞り / 静剛性 / 動特性 / 減衰係数 / 低粘度油 / 空気静圧軸受 |
研究概要 |
62年度および63年度の研究の結果、次の事が明らかとなった。 1.油膜によるスクイズ効果を減少させるために、絞り面、軸受面などの油膜厚さを通常よりも大きく設計した静圧式自動調整絞り付き静圧ラジアル軸受、静圧円錐軸受、静圧ねじなどを製作した。 2.静圧機素の駆動には2系統の油圧ポンプを使用した。作動油としては低粘度(0.01Pa・s)のものを使用し、スクイズ効果の減少を計った。 3.これら静圧機素の静剛性を測定した結果、供給油圧力を調節することで静剛性を無限剛性、さらには負剛性とできることを確認した。 4.これらの静圧機素により構成された1軸の送り装置を設計・製作した。テーブル寸法は150mm×300mm、ストロークは100mmとし、テーブルの駆動にはパルスモータを使用した。 5.静圧式自動調整絞りの効果により送り装置テーブルの静剛性は通常の静圧軸受を使用した場合よりも高くできた。 6.テーブルのステップ荷重に対する整定時間は0.2秒程度となり、上記のスクイズ効果の減少策が動特性向上へ寄与したと考えられる。 7.送り装置の案内精度はサブミクロンオーダであることを確認した。 8.切削試験を行った。切削方法は、被削材(アルミニウム合金)を送り装置テーブルにより移動させながらダイヤモンドバイトにより切削する平削りである。切削速度は0.3m/min、切込みは10μmであった。 9.切削された面の表面粗さは、Rmax=0.15μmとかなり良好であった。これは、切削速度が低く、ほとんど静的な条件で切削が行われており、送り装置のすぐれた静特性が寄与したためと考えられる。 以上より、静圧式自動調整絞り付き静圧機素は高精度工作機械・計測機械への応用が可能であることが確認できた。
|