研究課題/領域番号 |
62550158
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
田中 宏史 福岡工業大学, 工学部, 教授 (50038600)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 光ファイバー / 局所湿度 / 透湿度測定法 / 見かけの拡散係数 / 非定常拡散 / 光ファハイバー / 非定常向流拡散 / 米ファイバ |
研究概要 |
これまで開発研究を行ってきた光ファイバ局所湿度測定装置をさらに改良し、透湿度の測定に利用する新しい測定法を提案した。この測定法の実証を主眼に実験的研究を行った。 透湿度現象を純粋に材料内の透湿のみとし、見かけの拡散係数として評価できると仮定した。また迅速に測定するために従来の定常法ではなく、新しく非定常法を用いた。 そのためにまず非定常一方向拡散を測定装置を試作した。この方法は水蒸気濃度変化の大きい測定が可能であり、光ファイバ局所湿度測定装置の性能を十分に利用できるものである。ガラス繊維布(GF/D)、高分子繊維紙(15THー145)および市販の不織布(FELT)について測定位置や試料の厚さを変えた測定を試み、見かけの拡散係数の値として、それぞれ2×10^<-5>、3×10^<-6>および7×10^<-7[>m^2/s]が推定された。この測定方法は原理的には極めて単純であるが装置の製作上、試料上面にステップ状にある水蒸気濃度の湿り空気を接触させるのが困難であり、実際には立ち上がりの遅れがある。また、エアポンプの強制循環によっても界面での拡散抵抗や通気の影響が懸念される。そこでガスーガスの拡散係数を測定するのによく用いられる非定常向流拡散を利用した測定装置も試作した。この方法では、水蒸気濃度の変化は前者の場合の1/2となる。高分子繊維紙(15THー145)について測定位置や試料の厚さを変えた測定を試み、見かける拡散係数の値として、ほぼ前者の場合と同程度が推定された。この測定法の確立にはもっと安定で精度の高い測定装置への改良が不可欠である。 また、吸着性のある試料の取扱など残された課題はあるが、新しく提案された2種類の方法で見かけ拡散係数が測定可能であることが実証された。さらにこの測定法は基本的には光ファイバ局所湿度計の測定精度に依存するので光ファイバ局所しつど計の測定精度の向上も不可欠である。
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