研究課題/領域番号 |
62550219
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
真瀬 寛 茨城大学, 工学部, 教授 (30007611)
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研究分担者 |
山下 正人 茨城大学, 工学部, 助手 (10159212)
池畑 隆 茨城大学, 工学部, 助手 (00159641)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 多成分イオンビーム / イオン源 / 半導体薄膜 / イオンビーム蒸着 / パラメータ制御 / プラズマ源 / 多成分イオンビームの |
研究概要 |
イオン化の手段として、我々の開発した超高密度ホロー陰極放電を用いると、構造が極めて単純で、かつ強いイオンビームの引き出せる小型イオンビーム源が実現できる。さらに、この小型イオン源を複数個束は、それらを独立に動作させることにより、イオンビームの大口径化が図れるばかりでなく、多元イオンビームの生成およびその組成・強度の空間分布の制御も容易になる。本研究においては、超高密度ホロー陰極放電を用いて、制御性の優れたマルチイオンビームの生成法を確立することを主眼とした。 各種陰極サイズの単一イオン源を用いて、イオン生成機構の解明と相似則を見いだすための放電特性の測定を、イオンビーム引き出し実験を行ない、次のような知見を得た。(1)ホロー陰極の直径は2.3mmφ以上で正常な動作が得れた(圧力p>0.05Torr、放電々流密度J≦3A/cm^2)。(2)引き出されるイオンのエネルギーはほぼ放電々圧に相当し、そのゆらぎ幅はΔε【similar or equal】20eV(FWHM)である。イオン電流は放電々流密度に等して。(3)超高密度ホロー陰極放電は、捕捉一次電子ビームによる効率のよい電離によることが明らかになった。さらに、7個の小型イオン源から成るマルチイオン源を試作し、その基本特性を測定し、プラズマ密度の空間分布を容易に制御できることを確かめた。ただし、当初の目的としたイオンビーム引き出し実験については、排気装置の不備から低圧モードの運転ができず、未だ充分な成果が得られていない。今後、排気系を増設して低圧モードにおけるイオン引き出し実験を継続して行ない膜生成に応用した場合の問題解決を図りたいと考えている。 この他に、この方式において陰極スパッタリング現象を積極的に利用した金属イオンの生成を試み、陰極面に平行な表面磁場を印加することにより、金属イオンの生成効率が著しく向上することを見い出した。
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