研究課題/領域番号 |
62550235
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 茂夫 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00143529)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 画像符号化 / 情報源符号 / ユニバーサル符号 / 算術符号 / データ圧縮 |
研究概要 |
近年、文書画像通信やビデオテックスシステムなど、画像伝送を主体としたシステムが開発、実用化されつつある。これらのシステムが取り扱う画像は、それぞれ互いに統計的性質が異なっており、これらを同一の符号化アルゴリズムで統一的に高能率符号化を行うことは、現状ではきわめて困難である。しかるに、今後、画像メディアはますます多様化し、また、新たな画像通信サービスの出現が予期できる現在、これらを統一的なアルゴリズムで適用可能な高能率データ圧縮符号化方式の開発が望まれている。本研究では、ユニバーサル符号の持つコンテントアダプティブ性に着目し、これを画像符号化に適用することにより、画像内容に依存しない高能率な符号化法を開発した。ユニバーサル符号構成が可能な手段としては、算術符号、Z-L符号などが代表的な手法である。 本研究では、まず、算術符号が符号化パラメータを動的に変更できることを利用し、文字およびディザが混在する画像など、統計的性質が局所的に異なる画像情報源に適用する手法を開発した。提案した手法では、符号化パラメータのみならず、マルコフモデル符号化における参照画索位置をも自動的に変更する方式を開発した。本方式では、文字/ディザ混在画像に対して、固定的な符号化を行なった場合に比し43パーセント、また、符号化パラメータのみを可変にした場合に比べても17パーセントの圧縮率の改善を得た。次に、Z-L符号を取り上げ、これを多値画像符号化に適用する手法を検討した。Z-L符号は学習機能を内在した符号化法であり、画像の統計的性質に自動的に追従した符号化が可能であるが、本研究ではさらにこれを予測符号化と組み合わせることにより符号化効率の改善を試みた。本年度は本研究の最終年度にあたり、以上述べたユニバーサル符号による画像信号の内容非依存型符号化方式に関する研究の成果を研究成果報告書にまとめた。
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