研究課題/領域番号 |
62550248
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
沢 新之輔 愛媛大学, 工学部, 教授 (90036393)
|
研究分担者 |
小野 和雄 愛媛大学, 工学部, 助手 (80036425)
吉田 健一 住友電気工業株式会社, 研究開発本部オプトエレクトロニク, 所長
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 分岐・合流導波路 / モード変換型Y分岐導波路 / チャンネル光導波路 / イオン交換 / モード結合理論 / 拡散方程式 / 2段階拡散法 / 光集積回路 / チャネル光導波路 / 光分岐 / 分岐導波路 / 光分岐導波路の構成法 / モード変換型光分岐導波型 / 光合流導波路 |
研究概要 |
本研究では、将来大量に必要になると考えられる分岐・合流素子を低損失かつ、安価に作製するための基礎的研究を行った。まず、モード変換型素子の設計理論をモード結合理論に基づいて一般的に検討し、モード変換部の一般的構成条件を見いだした。次に、この構成条件をY分岐導波路の低損失構成法に応用し、分岐の具体的な構成法を提案した。そして、スラブ導波路モデルを用いることにより、このように設計したモード変換型Y分岐導波路では、分流あるいは合流のいずれの目的に用いても、直線状Y分岐よりも伝送損失が軽減できることを示した。そこで、数値シミュレーション結果に基づいて、一回の作製実験で、角度および分岐形状の異なる26本のY分岐が同時に作製できるような拡散用マスクパターンを設計・試作した。このマスクパターンを用いることにより、ソーダライムガラス中に銀イオンを拡散させ3次元導波路である拡散型チャンネル導波路のY分岐を作製した。その結果、モード変換型Y分岐導波路では、分流あるいは合流のいずれの目的に用いても、その伝送損失が導波モードの等価屈折率に依存する、即ち、モード変換部の長さに依存していることが確認でき、設計理論の正当性を確認した。そして、モード変換部の長さが適切に選ばれた場合には、直線状Y分岐合流導波路に比べて低損失であることを実験的に示した。現段階では、2モード導波路のY分岐について、最適の構成条件が存在することは実験的に確かめられた。しかし、単一モード導波路のY分岐では、直線状Y分岐導波路に比べて低損失であることを実験的に示すことはできたが、最適の構成条件が存在することはまだ確認できていない。現在、これまでと同じ設計理論に基づいた新しい露光用マスクパターンを作製中である。この新しいマスクパターンによって、今年度中には単一モード光ファイバとの整合性に優れた分岐・合流素子を実現できるものと予想している。
|