研究課題/領域番号 |
62550249
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
香田 徹 九州大学, 工学部, 助教授 (20038102)
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研究分担者 |
栖原 淑郎 九州大学, 工学部, 助手 (80187799)
浦浜 喜一 九州大学, 工学部, 助手 (10150492)
元石 浩二 九州大学, 工学部, 助教授 (00038118)
西 哲生 九州大学, 工学部, 教授 (40037908)
古賀 利郎 九州大学, 工学部, 教授 (00037706)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 擬似乱数 / カオス / 乱雑さ / 経験的検定法 / 理論的検定法 / 白色雑音 / M系列 / 線形合同法 / エルゴート性 / 不変密度 / 自己相関関数 / 高次自己相関関数 |
研究概要 |
(1)デルタ関数的な2次の自己相関関数を有する系列は最も乱雑であるとする従来の考え方は不十分であることを指摘し、種々の閾値関数により実数値関数から交換された2値系列の自己相関関数がデルタ関数的であるか否かで元の実数値系列の乱雑さを測定する新しい系列相関検定法を提案した。更に、高次の統計量が重要であることを明らかにした(11。研究発表・雑誌論文の1、2番目に公表済)。 (2)種種の閾値関数により実数値系列から変換された2値系列とそれと等しい生起確率を有するべルヌイ試行との近さを符号連テスト、組合せテスト、系列相関テストを用いて、線形合同法、テント写像、チェビチェフ写像、M系列等による擬似乱数の乱雑さのX^2検定を行ない、次の結果を得た。第一に、線形合同法、十分に多重化したテント写像、高次のチェビチェフ写像は初期値とほぼ無関係に良質な乱数を生成しうる。第二に、LP型M系列は、ランダムな初期行列設定法では初期行列値とほぼ無関係に良質な乱数を生成しうるがK次元均等分布を理論的に保証した設定法では良質な乱数を生成するのは難しい(同上の3、4、5番目及び別紙1番目に公表済)。 (3)パワスペクトルが一定となる白色カオスを生成する区分的線形マルコフ写像の設計問題を考察した。マルコフ遷移行列のランクが1であれば、任意の区間分割数に対し写像を設計できること及びランクが2の場合を含め具体的写像例を新しく示した(同上の6番目に公表済)。 (4)検定される部分列の初期値や局所性に影響される経験的検定結果を補完するために、空間平均法による理論的検定法を提案し、チェビチェフ写像を例に取り上げてその有効性及び経験的検定結果との関係を議論した。更に、その計算法に関してPerron-Frobenius作用素による間接法を提案した(同上別紙の2、3、4番目に公表済)。
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