• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

代数的手法に基づく並列計算システムの仕様記述・検証の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550261
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 情報工学
研究機関名古屋大学

研究代表者

稲垣 康善  名古屋大学, 工学部, 教授 (10023079)

研究分担者 平田 富夫  名古屋大学, 工学部, 講師 (10144205)
坂部 俊樹  名古屋大学, 工学部, 助教授 (60111829)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1987年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード並列計算 / 並行プログラム / 形式的仕様記述 / CCS / モニタ / 項書き換え系の意味論 / 抽象データ型
研究概要

並列計算システムの形式性, 記述性, 理解性, 簡潔性に優れた仕様記述ならびに検証のための体系の基礎を確立することを目的に, 本年度は, (1)MilnerのCCSの拡張とそれに基づくHoareのモニタの動作記述, 並びに, (2)項書き換え系の代数的意味論に関する研究を行い, 所期の目的を達成した.
(1)については, 動作体と呼ばれる計算単位が, 互いに同期して通信しながら計算を進める並列計算のモデルであるMilnerのCCSモデルに拡張を施し, それを用いてHoareのモニタの動作の記述を行い, (a)排他制御と同期メカニズムの明示的記述のできることを示すと共に(b)並列計算システムにおけるデータの概念を明確にすることができた. これらの成果は, 並行プログラムにおけるデータ型の仕様記述言語の設計に応用できる.
(2)については, 無あいまい線形項書き換え系を抽象計算機械として捉え, Scott的な枠組みでその代数的意味論を与え, その諸性質を明らかにして, 抽象データ型の代数的仕様記述法へのその寄与を明らかにした. すなわち, 無限大に対する項書き換えを考え, 無限木に対する近似正規形を与え, これを用いて必ずしも停止するとは限らない書き換えの極限を定式化することによって, 項書き換え系の意味は, 無限木の集合の上の巾等な連続写像として与えた. 更に, この意味論を代数的な観点から検討し, 次のような結果を示した. まず, この写像から導かれる無限木の集合上の同値関係が, 代入と両立するような合同関係であることを示し, この結果を用いて, この合同関係から定まる商代数はADJの提案した連続代数になっていること, および, この同値関係が妥当であるようなすべての連続代数からなるクラスに対する自由代数になっていることを明らかにした. これらの諸結果は, 代数的仕様記述法の基礎を与えるものである.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 北英彦: 人口知能学会誌. 2. 375-378 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 酒井正彦: コンピュータ・ソフトウェア. 4. 16-27 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 山本晋一郎: 信学技報. COMP87-37. 21-30 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 北英彦: 電子情報通信学会論文誌. J70-D. 2428-2437 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 結縁祥治: 信学技報. COMP87. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 直井徹: 電子情報通信学会論文誌. J71-D. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 稲垣康善: "電子情報通信ハンドブック第5編第5部門第3章「計算理論」" オーム社, (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 稲垣康善: "新版情報処理ハンドブック第1編第5章「オートマトンと形式言語」" オーム社, (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi