研究課題/領域番号 |
62550307
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
赤澤 堅造 (赤沢 堅造) 大阪大学, 工学部, 講師 (30029277)
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研究分担者 |
藤井 克彦 大阪大学, 工学部, 教授 (90028936)
森田 龍彌 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029204)
田口 英郎 大阪大学, 工学部, 助手 (40029278)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 筋 / 粘弾性 / 伸張反射 / モデル / 張力制御 / 位置制御 / シミュレーション / 神経機構 / 運動制御 / 中枢制御 / ヒト / コンプライアンス / サーボ機構 / 手 |
研究概要 |
本研究はヒトの手の精緻動作(位置、力、コンプライアンスの制御)における中枢メカニズムを制御工学的手法を用いて明らかにすることを目的とした。以下にその研究成果をまとめる。 筋の粘弾性は一定ではなく、活動レベルによってその特性が変化するという特徴を有している。手足の機械インピーダンスが変化するという性質の基礎となるのが、この筋の可変粘弾性である。そこでヒトの骨格筋の力学的性質を推定する手法を開発し、母指筋に適用して筋の力学的性質と活動状態との関係を明らかにした。 筋の張力制御において、伸張反射の特性は脳によって調節されている。伸張反射の特性を推定する手法を開発し、それをヒトの母指に適用して張力制御時の伸張反射の特性を求めた。次に行おうとする運動に応じて伸張反射の特性が調節されていることが明らかにされた。 位置制御において筋の粘弾性がフィードバック要素として働いていることを示した。また手の位置を制御するとき、制御する対象物の特性によって、位置制御系の特性、とくに下位サーボ機構の機械インピーダンスが調節されていることを示した。不安定負荷の位置制御において、機械インピーダンスが増大することが示された。 位置と張力の2つの変数を多関節の上肢で制御するという書字動作を対象とし、上腕の各関節角度と筆圧を計測し、各関節における発生トルクを推定した。その結果に基づいて、大脳、小脳を含む中枢メカニズムを制御論の立場から解析した。 本研究で明らかにしたような筋のサーボ系の特性が、DCモータの制御機構を工夫することによりハードウエアで実現できることを示した。
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