研究課題/領域番号 |
62550381
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
小田 一紀 大阪市立大学, 工学部, 教授 (60047230)
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研究分担者 |
貫上 佳則 大阪市立大学, 工学部, 助手 (90177759)
角野 昇八 大阪市立大学, 工学部, 講師 (70047398)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 直立消波工 / 消波効果 / 海水浄化 / エアレーション / 反射率 |
研究概要 |
昭和62年度から63年度の2年間にわたり、「複数列の前面板を有する直立消波工の消波効果と海水浄化効果に関する研究」を実施した。研究内容は、1.1重壁式あるいは2重壁式縦スリット直立消波のスリット通過水粒子速度と消波特性、2.その前面板枚数のスリット通過水粒子速度の特性に与える影響、3.消波効果に与える模型縮尺の影響、4.広い周波数帯域にわたって低反射機能を有する直立消波工の開発、5.不規則波に対する消波特性の解明、6.変断面を持つ縦スリット直立消波工の周辺波動場の解析、7.直立消波工のエタレーション効果に関する研究、に分類される。 これらの研究により、1重壁式を含む任意の列数を有する縦スリット直立消波工、また捨石マウンド上にあるなどの変断面の直立消波工について、消波機能を含むすべての水理機能を純理論的に精度良く算定できるようになった。同時に、それに与える模型縮尺の影響あるいは不規則波に対する効果などについても明らかすることができた。それゆえ、例えば、消波機能が最良の構造諸元の理論のみによる検討などが可能となったとともに、そのエアレーション効果などの消波効果以外の機能の解析も合理的に行うことができることになった。 このような成果を受けて実施した直立消波工のエアレーション効果に関する実験的研究では、この種の構造物の再曝気係数(K_2)は、スリット通過の水粒子速度に強く依存し、しかもその関係は、1重壁式あるいは2重壁式にかかわらず一定であるなど、従来にない新しい知見を得ることができた。今後は、エアレーション機能に与える水理的特性の影響の分析をさらに進めて、合理的にかつ精度良くエアレーション効果を予測できるような理論式を打ち立てたい。
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