研究課題/領域番号 |
62550508
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金野 英隆 北海道大学, 工学部, 助手 (50002316)
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研究分担者 |
高橋 英明 北海道大学, 工学部, 助手 (70002201)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 酸化物被覆 / 希土類-クロム酸化物 / 電解析出法 / 高温酸化 / ステンレス鋼 / ペロブスカイト型酸化物 / 活性元素 / 酸化物被震 / 電解析 / 希土類-クロム酸化物ペロブスカイト酸化物;ステンレス綱;高温酸化 / 電解クロメート処理 / 希土類 |
研究概要 |
クロムを含む耐熱合金に、希土類、Ti、Zr、などの活性元素を添加すると、酸化性雰囲気における高温耐食性が著しく改善されることが古くから知られている。活性元素の作用機構については十分明らかになってはいないが、酸化によって生成するCr_2O_3皮膜と活性元素の相乗作用によって耐熱性が保たれていることは確かである。従って、活性元素そのものの代わりに、活性元素とクロムを含む複合酸化物皮膜で合金を被覆すれば耐高温酸化性をさらに向上できると考えられる。そこで、本研究においては、電気化学的方法を併用することによりステンレス鋼の表面に活性元素とクロムを含む複合酸化物皮膜を形成する新しい方法を開発するとともに、生成した皮膜の組成および高温における耐酸化性について検討することを計画し、以下の結果を得た。 (1)合金を活性元素イオンを含む強酸性のクロム酸溶液に浸漬してカソード分極し、表面に薄いゲル状のコンポジット皮膜を形成したのち熱処理によって酸化物皮膜に転換するという方法でZr-CrおよびTi-Crの複合酸化物皮膜を形成する方法を確立した。クロム含量の異なる数種のFr-Cr合金およびSUS430ステンレス鋼に応用したところ、これらの被覆によってステンレス鋼の高温耐食性が向上することを見出した。 (2)電解析出法によって微酸性のLa(III)-Cr(VI)溶液から化学量論組成のLaOH(CrO_4).XH_2D〔X〜2〕皮膜を形成する方法を見出し、これを熱処理することによってペロブスカイト構造のランタンクロム複合酸化物、LaCrO┣D23、の皮膜が得られた。この方法で、ほかのRCrO┣D23┫D2(R:希土類元素)の組成を持つ安定なペロブスカイト型の酸化物皮膜も形成できる。 (3)LaCrO_3皮膜は高温での酸化や腐食に対する高い抵抗性を持ち、高温水蒸気雰囲気におけるSUS304鋼、SUS430鋼などの寿命を通常の10倍以上に延ばすことができる。
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