研究課題/領域番号 |
62550529
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
金子、純一 ジュンイチ (金子 純一) 日本大学, 生産工学部, 教授 (00120410)
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研究分担者 |
菅又 信 日本大学, 生産工学部, 助教授 (90059600)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | AL-Li系合金 / 粉末治金材料 / 時効硬化 / 分散強度 / メカニカルアロイング / 粒子分散複合材料 / セラミックス粒子 / Al-Li系合金 / 粉末冶金材料 / 分散強化 / Al-Li合金 / 粒子分散金属基複合材料 |
研究概要 |
溶解鋳造すること無しに合金化することが可能なメカニカルアロイング法によって、AL-Li系合金中に微細なセラミックス粒子の分散を図った。試料はAL-LiとAL-Li-Cu-Mg合金ベースとし、これにAl_2O_3、T.C.,AL_4C_3の各セラミック粒子を2および6vol%添加した。メカニカルアロイング処理した粉末を圧縮成形、熱間押出によりP/M材とした。活性元素であるLiの酸化防止のため、P/M材とするまでの工程はすべてアルゴン雰囲気中で取扱った。得られたP/M材の材料評価は、組織観察、引張特性、時効硬化挙動などにより行った。 メカニカルアロイング法によりAL-Li系合金中にセラミックス粒子を微細均一に分散させることができた。セラミック粒子の分散により、P/M材は高い硬度を示した。しかし、ベース合金のI/M材に比べて時効硬化能が著しく低下した。メカニカルアロイング法によるP/M材では、転位、亜結晶粒界、結晶粒界 異相界面などの不均一析出サイトが著しく増加しているため、均一析出による時効硬化が抑えられるものと考えられるものと考えられる。なお、Liの添加の無いAL-CuやAL-Cu-Mg系合金においても同様な時効硬化能の著しい低下が認められた。しかしそれでもなお、セラミックス粒子分散P/M材は高い強度を示しており、AL_2O_3やTiCを2vol%添加したAL-Li-Cu-Mg合金P/M材は、押出しのままの状態で約600MPaの引張強さを示した。セラミックス粒子の添加量が6vol%に増加するとますます延性が低下し、引張強さも若干低下した。これらのP/M材では、硬度値から換算して求めた引張強さより低い値を示すので、金属よりむしろセラミックスに近い機械的性質を示す。P/M材の比弾性率は約30GPa、比強度は225MPaに達しており、7075合金と比較してすぐれた特性値が得られた。引張強さは200℃で250MPa程度になり、300℃ではベース合金と同程度に低下した。
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