研究課題/領域番号 |
62550565
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
足立 吟也 大阪大学, 工学部, 教授 (60029080)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 希土類高分子錯体 / 発光体 / ユウロピウム / ポリクラウンエーテル / 青色発光 / ポリクラウンエーテル青色発光 / 発光 / けい光 / 高分子 / クラウン / ポリクラウン / メタクリル酸メチル |
研究概要 |
本研究の目的は希土類元素錯体を含有させた新しい高分子発光体を開発することにある。われわれはすでに希土類元素の一つであるユウロピウム(II)イオンをクラウンエーテルと錯体を形成させることにより、発光強度が飛躍的に増大することを見い出しているが、これはメタノール等の溶液中でのみ、観測される現象であった。そこで、この錯体を高分子中に固定化して固体とするとともに耐酸化性を向上させるのがねらいである。この場合、ポリクラウンエーテルを用い、これとの高分子錯体を生成させることにより固定化をはかった。 まず、Eu(II)とポリメタクリロイルオキシメチル・18・クラウン・6錯体は465nmに最大強度をもつ青色発光を示し、空気中でも300日以上も安定であった。この錯体の発光強度は青色標準発光体CaWO_4:Pbのそれに比べて、1%程度であった。次に高分子をポリメタクリロイルオキシメチル・15・クラウン・5に替えた場合、上記の相対発光強度は6%に増大した。さらに、Eu(II)をS(II)で希釈し、Eu(II)の濃度消光を防いだ場合、Euの濃度が4〜5重量%の錯体の相対発光強度は、10%に上昇した。ポリメタクリロイルオキシメチル・18・クラウン・6系にSr希釈を行なっても相対発光強度は、たかだか5%ほどであった。 メタクリロイルオキシメチル・15・クラウンとメタクリル酸メチルとの共重合体を配位子とする錯体では最高23%の相対発光強度を示した。このものはSr希釈によっても発光強度は上昇しなかったが、安定性は向上した。
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