研究課題/領域番号 |
62550592
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
小倉 興太郎 山口大学, 工学部, 教授 (40035077)
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研究分担者 |
長岡 〓 (長岡 勉) 山口大学, 工学部, 講師 (00172510)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 一酸化炭素 / 二酸化炭素 / 接触体気化学的還元 / メタノール / 接触電気化学的還元 |
研究概要 |
最近、CO_2の増加に伴う温室効果により地球の温暖化、気候の変動などさまざまの影響が指適されている。このため、CO_2の還元除去に関する研究が注目されているが、CO_2の還元は気相反応にみられるように非常に過酷条件を必要とする。COの還元はフィッシャー・トロピッシュ合成におけるように工業的に応用されているが高温・高圧の条件を必要とすることはCO_2の場合と同じである。本研究の目的は温和な条件で接触電気化学的にCO_2とCOをメタノールに還元し、その機構を明からにすることである。この転換プロセスは、均一系触媒の存在のもとで電極メディエーターを電子リレーとしてCOとCO_2を還元するものである。2年間の研究において得られた結果をまとめると次の通りである。 (1)COとCO_2とほぼ100%の電流効率でメタノール還元することができる。 (2)赤外および^<13>CーNMRスベクトル測定によればH^<13>CDOHの存在が認められた。したがって、COとCO_2の還元反応はギ酸メチルを経由するものと考えられる。 (3)質量合析による同位体合析の測定によればCD_3OHおよび^<13>CH_3OHの生成が認められた。前者は、D_2O溶液中において、後者は、^<13>CO_2を用いて実験した結果である。 (4)以下の結果を総合すると本プロセスによるCOとCO_2の還元は次のようにして進行すると結論される。CO_2(またはCO)は均一系触媒によって捕捉され、電気的に活性種となる。この化学種は電極メディエーターから電子を受け取り、ギ酸メチルとなり、さらに体極から電子を受け入れ2分子のメタノールとなる。このうち、1分子のメタノールは再び触媒サイクルに使用される。
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