研究課題/領域番号 |
62550634
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宇高 正徳 岡山大学, 工学部, 教授 (30033153)
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研究分担者 |
酒井 貴志 岡山大学, 工学部, 助手 (00170556)
坪井 貞夫 岡山大学, 工学部, 助教授 (00032954)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 光学活性αークロロカルボン酸 / 光学活性2、4、4ートリクロロブタン酸 / アルメントマイシン / 両鏡像体合成 / パン酵母還元 / ロイシノピンアナログ / クラウンゴール / 不斉還元 / パン酵母 / 光学活性α-ハロエステル / α-アミノ酸 / α-クロローα, β-不飽和エステル |
研究概要 |
有機合成中間体として有用な光学活性αークロロカルボン酸をαークロローα、βー不飽和カルボン酸をパン酵母で不斉還元することにより得の方法を開発した。このとき、還元されるC=C結合の配置がEのものからはR配置の不斉炭素が、ZからはS配置が得られることがわかった。用いた基質は2ークロロー2ーペンテン酸、ー4ーメチルー2ーペンテン酸、ー2ーヘキセン酸および2、4ージクロロー、2、4、4ートリクロロー、2、4、4、4ーテトラクロロー2ーブテン酸であり、E体からの光学純度は25〜92%eeであったが、Z体すらは298%eeであった。前者の低い値は、E【SY.dblharw.】Zの異性化によるものではなく酵素の選択性に原因があるものと考えられる。収率はE体からは10〜69%、Z体からは19〜71%で生成物がえられるが、塩素を4位に置換した基質の収率と光学純度は良かったが、そうでないものは劣っていた。4位の塩素の効果はまた、基質を還元され易くすることにも見られた。しかし不可解なことに、2、4ージクロロー2ーブテン酸は全く還元生成物を与えなかったのみならず、基質の回収も反応時間が長くなるにつれて減少した。以上の反応はすべて基質をメチルエステルとして用いたが、生成物はカルボン酸であった。エチルエステルでは還元が進まず、基質が回収された。メチルエステルが加水分解された後に還元されるものと結論した。 2、4、4ートリクロロブタン酸を4、4ージクロロー2ーアミノブタン酸に変換した。この両鏡像体を光学的に純粋に調製することができた。S体は天然にアルメントマイシンとして微生物が産生するものである。 植物腫瘍クラウゴールから分泌されるロイシノピンは、ロイシンとαーケトグルタル酸から合成できるが、ロイシンの代りにアルメントマイシンを用いることにより、ロイシノピンのジクロロアナログを合成することを試みた。
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