研究課題/領域番号 |
62550636
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
菊川 清 近畿大学, 九州工学部, 教授 (60037918)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 位置選択的付加 / 立体選択的付加 / ヒドロメタル化 / 錯体触媒 / アルケニルシラン / アルケニルゲルマン / アルケニルスタンナン / アリール化脱メタル反応 / ヒドロスタニル化 / アルケニルスズ化合物 / トランスメタレーション / 芳香族ジアゾニウム塩 / 立体選択的オレフィン合成 / アルケニルケイ素化合物 / 非対称ジアリールテルル |
研究概要 |
1.末端アセチレンのヒドロメタル化によるアルケニルメタルの合成: ロジウム触媒を用いたヒドロスタニル化反応をPh-C C-Dについて行い、この触媒系が、位置選択的にフェニル基のα位にスズが結合し、立体特異的にシス付加で進行していることを明らかにした。また、ヒドロゲルミル化およびヒドロシリル化反応でも、同様な結果を得た。特に後者の場合、白金触媒とは全く逆の位置選択性示したことは、興味深い。 2.アルケニルメタルのパラジウム触媒によるアリール化脱メタル反応: パラジウム触媒による (E) -Ph (Bu_3Sn) C=CHDとArN┣D22BF┣D24┫D2の反応の立体科学を検討した結果、このアリール化脱スズ反応が、Ar-Pdのシン付加と、Pd-SnBu┣D23┫D2のアンチ脱離で進行していることを明らかにした。また、アルケニルスズ化合物のAr-Pd-Xによる求電子置換反応が、アリール基上の置換基の他、パラジウムの配位子によって、トランスメタレーション機構と付加脱離機構の2つの経路を選択して進行している事を示した。アルケニルシランおよびアルケニルゲルマンについてもAr-Pd種を用いてアリール化脱メタル応を検討した結果、共にAr-Pdの付加とPd-Si (Ge) またはPd-Hの脱離により進行すること、並びに脱離様式がパラジウムの配位子により強く影響を受けることを明らかにした。以上の結果は、パラジウム触媒を用いたアルケニルメタルと有機求電子剤とのカップリング反応における、位置および立体化学の制御に重要な情報を与えるものである。 3.芳香族ジアゾニウム塩よりアリールテルルの合成: ArTeTeArのNaBF_4による還元あるいは、ArMgBrとテルル金属の反応と引き続く加水分解で得られるArTeHと芳香族ジアゾニウムの反応を検討し、ハロゲンやカルボニル基を含む種々の置換基を持つ非対称ジアリールテルル'Ar-Te-Ar'の選択的合成法を開発した。
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