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核酸関連物質によるカイコ卵の休眠制御

研究課題

研究課題/領域番号 62560049
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 蚕糸学
研究機関岩手大学

研究代表者

鈴木 幸一  岩手大学, 農学部, 助教授 (20003791)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードカイコ卵の着色化 / 5-メチルシトシン / ヌクレオチドプール / 休眠の調節因子
研究概要

カイ卵の胚子発育中に受容した環境情報が蛹期における休眠ホルモンの分泌を制御し, 次世代卵の胚子の非休眠化・休眠化を決定するところの全過程を特に核酸関連物質から検討した. その結果, いくつかの重要な知見が得られた. 1,5-メチルシトシンを非休眠卵産生蛹や食道下神経節を摘出した休眠卵産生蛹に注射したところ, すべての産下卵が着色し, この機構には休眠ホルモンが直接関与しないと考えられた. 2.蛹の血液や脂肪体の3-ヒドロキシキヌレニン(3-OHK)量を測定したところ, 対照区と5-メチルシトシン注射区ではまったく同じであったが, 5-メチルシトシン注射区の蛹卵巣には約2倍の3-OHK量が蓄積されていた. このことは, 5-メチルシトシンが3-OHKを責極的に卵巣に蓄積していることを示唆している. 3.HPLCで蛹卵巣中に5-メチルシトシンが取り込まれるかどうかを検討したところ, 5-メチルシトシン注射区の卵巣標品で明らかにこの物質の存在が確認された. 4.以上のことから, 5-メチルシトシンによる卵の着色化誘導は, 初めに5-メチルシトシンが卵巣に取り込まれ3-OHKを責極的に蓄積していることによるものと考えられた. このことは, カイコの休眠ホルモンの作用に一部類似し, 休眠ホルモンの作用を解析するモデルに利用できるものと推論される. 5.高温明催青と低温暗催青によって得られた化蛹直後の雌雄と各々の化蛹6日の卵巣のヌクレオチドプールを比較検討したところ, 化蛹直後の高温明催青からの雌(休眠卵産生蛹)のみで低レベル(0.67〜0.5)の未同定物質が確認された. これは, ADPとGDPの間に溶出される核酸関連物質であって, 休眠に関する環境情報の一種の調節因子として機能しているものと推論された.

報告書

(1件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Suzuki, K., H. Okazaki, and K. Oka: Journal of Insect Physiology.

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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