研究課題/領域番号 |
62560058
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土壤・肥料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 匡 東北大学, 遺伝生態研究センター, 助教授 (80006006)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 集積培養条件 / セルロ-ス分解微生物 / セルロ-ス分解能 / 微生物資源 / グラム陰性細菌 / 単糖類 / 土壌のC / N率 / 集積培養 / セルロース分解能 / セルロース分解微生物 / 硝酸化成菌 / 土壌細菌群 / 最確値法 / 希釈寒天平板法 / 土壌微生物 |
研究概要 |
土壌中の炭素の主要な供給源であるセルロ-ス分解の微生物的側面をとらえるため、土壌中のセルロ-ス分解微生物群の動態を種々の条件の下で追跡した。そして、これらの知見に基づいて本菌群の検出分離を試み、分離菌株の微生物学的及びセルロ-ス分解能に関わる諸性質を検討し、それらの微生物資源として有効利用に資することを計った。主要な結果は以下の通りであった。1.セルロ-ス分解微生物群の動態の一側面としての数の変動を集積条件下で追跡した。その第一歩として、もっとも単純な土壌懸濁液系によって、セルロ-ス添加にともなう微生物的諸過程を調査した。(1)セルロ-ス添加量に応じてすみやかにセルロ-ス分解微生物数が増加した。しかし、添加量が多い場合には途中で一時的な急減現象がみられた。(2)これに対応した形で、他の細菌数も変化したが、とくにグラム陰性細菌数の変化の対応は際立っていた。(3)懸濁液のpHは添加量に対応して低下する傾向にあったが、とくに多量添加の場合急激なpH低下がある。これは微生物数の一時的な急減と対応していた。(4)CaCo_3を添加すると、セルロ-ス多量添加にともなう急激な低下は緩和され、また、各種微生物数の急減もみられなくなった。2.圃場条件下での集積培養系についても検討した。(1)各種微生物数の変化は、土壌懸濁液の場合と同じようにセルロ-ス添加量に対応して現われた。(2)しかし、途中の一時的急減はなく、pHの変化もきわめて温和であった。(3)単糖類の生成と消失がみられ、セルロ-ス分解微生物群とその他の糖類利用微生物群の関連性が示唆された。(4)これらの諸過程は、共存するN源や糖類によって修正をうけた。3.集積土壌から40余菌株のセルロ-ス分解菌を分離した。(1)これら菌株のすべては細菌に属したが、細菌学的諸性質から複数種であることが推定された。(2)これら菌株のセルロ-ス分解能は、種々の栄養条件によって影響をうけた。
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