研究課題/領域番号 |
62560063
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土壤・肥料
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
関谷 次郎 岡山大学, 農学部, 助教授 (10035123)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | アスコルビン酸酸化酵素 / 銅 / 銅蛋白 / 転写調節 / キュウリ / 培養細胞 / CーDNAライブラリー / c-DNAライブラリー / 糖蛋白 / 酵素精製 / アミノ酸配列 |
研究概要 |
1.アスコルビン酸酸化酵素(以下AOD)はキュウリ果実の果皮より精製した。これまで塩基性AODとしては1種類しか報告されていなかったが、本研究ではpI8.3付近に3種のAODが存在することを明らかにした。本酵素は、分子量70,000のサブユニットを有するホモダイマーであり、その分子中に糖鎖をもつ糖蛋白であることが判明した。またN末端から16のアミノ酸配列を決定した。 2.キュウリ果実のAODに対する抗体を調製してキュウリ培養細胞中のAODペプチド量を定量したところ、培地に加えた過剰の銅イオンはAODの転写過程を促進していることを示唆する結果を得た。 3.先に精製したキュウリ果実のN末端アミノ酸配列から、18塩基のDNAプローブを2種類合成した。 4.キュウリ果実の果皮より誘導した培養細胞を植物ホルモンと銅濃度を最適化した培地で1年以上培養しても高いAOD活性が維持された。一方キュウリ過化幼苗の下胚軸から誘導した培養細胞を用いてAOD活性を測定したところ、培地に加えた過剰の銅イオンはAOD活性を上昇させたが、最大の活性は1年以上継代培養しても果実の果皮由来の培養細胞の1/4程度にしかならなかった。 5.キュウリからポリ(A)RNAを使ってCーDNAライブラリーを作成し、先に調製したDNAプローブでAODのCーDNAを作成する予定であったが、キュウリ果実の果皮より純度の高いRNAを調製するのに手間どり、約2000のCーDNAライブラリーを作成するにとどまった。今後AODのCーDNA、および染色体DNAを単離してその構造の解析と銅による遺伝子発現の調節機構を引き続き解明していくつもりである。
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