研究課題/領域番号 |
62560064
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土壤・肥料
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
高木 浩 宮崎大学, 農学部, 教授 (90094078)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 亜鉛欠乏 / ジベレリン様物質 / “矮性"イネ / カルス化 / ジベレリル / 亜鉛欠乏植物 / ジベレリン |
研究概要 |
トウモロコシ幼植物などの典型的な亜鉛欠乏症状は、茎の伸長阻害である。この現象の発現機構を究明し、高等植物における亜鉛の生理機能の一つを明らかにすることが本研究の最終目的である。 本研究では、茎の伸長に関与している植物ホルモン-ジベレリン-の動態を、亜鉛栄養との関連で明らかにしようとした。 まず、トウモロコシ、“矮性イネ"タンギンボウズ(遺伝的にジベレリン生合成能が低下しており、その結果、茎が短い品種)などの幼植物を供試し、水耕法により、亜鉛欠除区、亜鉛欠乏を発現させておいたものに亜鉛添加(Zn2ppm)を行い、急激な茎伸長区および正常区の計3区を設け、経時的にサンプリングし、それぞれについて、酢酸メチル抽出を行い、粗ジベレリン様物質を得、“タンギンボウズ"生物試験法によって、ジベレリン様物質の量を調べた。その結果、トウモロコシおよび“矮性イネ"タンギンボウズの亜鉛欠除区植物体中には、ジベレリン様物質の活性がほとんど認れられないこと、茎の伸長が回復したものには、再びジベレリン様物質の活性が現われていることなどの現象が認められた。目下、ガスクロマトグラフィを応用して、ジベレリン様物質の化学的性質を究明中である。 また、キャベツおよびチガヤなどの茎頂部のカルス化誘導には、亜鉛が重要な因子であることを示す実験結果が得られた。もし、この現象が事実であれば、現在、この領域で最も重要な課題とされているカルス化(脱分化)【double arrow】再分化の両過程は、亜鉛の添加・排除によって制御され得る可能性がある。 さらに、カルスから再分化過程(その後半)には、ジベレリンが関与してることが判明した。
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