研究課題/領域番号 |
62560088
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
船津 軍喜 九州大学, 農学部, 教授 (40038196)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | リシン / 毒蛋白質 / リポソーム / 膜堂過機構 / 蛋白質ー脂質相互作用 / 毒タンパク質 / 膜透過機構 / 蛋白質-脂質相互作用 |
研究概要 |
本研究により以下の成果を得た。 1.リシンA鎖及びB鎖の脂質二重膜への結合に対する脂質組成の影響 単離したA鎖、B鎖は荷電及び非荷電脂質、卵レシチン、赤血球膜脂質からなるリポソームに対し、いずれにも塩の存否にかかわらず結合することから、A鎖、B鎖の膜との結合には疎水結合が関与することがわかった。また、コレステロール含量が10%以上になると結合は著しく減少した。 2.リポソーム不活化蛋白質(RIP)/リジンB鎖hybrid分子の細胞毒性 表面疎水領域をもたないRIP(luffinとPAP)とリシンB鎖をSPDPにより架橋し、そのHeLa細胞に対する毒性を調べた結果、いずれも毒性が発現されないことから、リシン分子の膜通過にはA鎖分子の表面疎水領域を含む構造が重要であることが示唆された。 3.リシン及びそのサブユニットの分子表面疎水度 シスーパリナリン酸を用いた蛍光法及びトリトンXー100との結合によって調べた結果、A鎖はB鎖より約4倍大きい表面疎水領域を有し、これらの領域はリシン分子内に隠れて存在することがわかった。 4.リシンA鎖及びB鎖のDPPCーリポソーム結合/侵入部位 トリプシンで処理したA鎖リポソーム複合体から、Ileー1、Pheー57、Gluー135及びPheー181から始まるペプチドが得られたが、トリプシン分解ペプチドPheー57〜Argー85及びGluー135〜Argー166はリポソームに結合することから、A鎖のDPPCーリポソーム結合侵入部位はGlyー35〜Asnー47領域を含むCー末端領域であると推定された。一方、サブチリシンで処理したB鎖リポソーム複合体から主なペプチドはAlaー1〜Asnー46であることから、B鎖のDPPCーリポソーム結合/侵入部位はB鎖のNー末端領域であると結論した。
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