| 研究課題/領域番号 |
62560131
|
|---|
| 研究種目 |
一般研究(C)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 研究分野 |
製造化学・食品
|
|---|
| 研究機関 | 京都大学 |
|---|
研究代表者 |
鈴木 富久子 (1988) 京都大学, 食糧科学研究所, 教務職員 (60183422)
鈴木 鐵也 (1987) 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (60027191)
|
|---|
| 研究分担者 |
鈴木 鐵也 北海道大学, 水産学部, 助教授 (60027191)
安本 教傳 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50026514)
鈴木 富久子 京都大学, 食糧科学研究所, 教務職員 (60183422)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
| 研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
| 配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
|
|---|
| キーワード | 食品照射 / 照射食品 / 検知法 / γ線照射 / オルト・チロシン / ガスクロマトグラフィー・質量分析法 / 近赤外分光分析法 / 高速液体クロマトグラフィー / 線量率 / タンパク質食品 / NIR法 / オルトーチロシン / 近赤外線光法 |
|---|
| 研究概要 |
食品への放射線照射は、生鮮食品の腐敗防止、野菜の発芽防止、殺菌、さらには物性の改良などさまざまな利用が可能とされているが、その実用化、普及のためには、照射食品の健全性の確認と並んで照射食品の検知法の確立も重要である。本研究では、放射線照射によってタンパク質分子中に非天然型アミノ酸であるオルト・チロシン(o-Tyr)が定量的に生成するという情報をもとに、その確認とともに、他の有効な照射食品検知法の開発をも目的とした。昭和62年度は、o-Tyr分析法の設定ならびに放射線照射に特異的な成分変化の有無を検討した。昭和63年度は前年度に設定した液体クロマトグラフ(HPLC)を用いるo-Tyr分析法により、-50kGyまでの異なる線量率で照射した標準タンパク質を加水分解後、電気化学的検出器を用いるHPLC法でo-Tyrの生成の有無を検討した。しかし、本研究で試みた実験条件のもとでは、いずれの照射線量率のもとでもo-Tyrの生成はHPLC、ガスクロマトグラフー質量分析法のいずれでも確認できなかった。この結果は、実用化が検討されている照射線量域では、非天然型のアミノ酸は生成しないか、その生成量は極めて僅かであることを示している。通常では考えられない高線量を照射した標準タンパク質についてのo-tyr生成の有無を目下検討中である。一方、o-tyr分析法を補填する目的で検討した近赤外分光分析法(NIR法)による照射線量の推定に関しては、数種類の香辛料ならびに基本的食品成分について0ー30kGyの範囲で定量関係が認められ、NIR法の簡易照射食品検知法としての可能性が示唆された。また、通常では考えられない高線量のγ線を照射したタンパク質での分解について、興味深い情報が得られた。今回の研究では、照射食品のタンパク質からo-tyrの検出とその定量による照射線量の推定という試みは成功しなかった。今後NIR法も含め更に検討が必要である。
|
