• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

板鰓類の光環境とその情報伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 62560191
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関名古屋大学

研究代表者

小栗 幹郎  名古屋大学, 農学部, 教授 (40023402)

研究分担者 田畑 満生  名古屋大学, 農学部, 助手 (70041853)
大村 百合  名古屋大学, 農学部, 助手 (50023479)
丹羽 宏  名古屋大学, 農学部, 助教授 (80023448)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1987年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード板鰓類 / 網膜 / 視物質 / ロドプシン / 吸収スペクトル
研究概要

本研究の主目的は知見の少ない板鰓類の視物質(網膜視細胞の外節部位に含まれている感光色素)の化学的諸性状の把握と, その生物学的意義について検討することである. 視物質の分析は次の2方法によった. その1つは常法により視物質を抽出し, 抽出視物質の吸収スペクトルの差異を利用して, 特定の視物質を選択的に光照射・退色させ, 分離同定する「部分退色法」である. 他の1つは, 最近この方面の研究に試用されつつある「レチナールオキシム・HPLC法」である. 現在までに, 230種にもおよぶ硬骨魚類の視物質の研究がなされ, 淡水魚の多くはビタミンA_2由来の3-デヒドロレチナールを発色団とする視物質(ポルフィロプシン)をもち, 海水魚の多くはビタミンA_1由来のレチナールを発色団とする視物質(ロドプシン)をもっていることなどが明らかにされてきた. 硬骨魚類と比較する意味で, 12種の板鰓類の視物質について調べ, そのいずれもが海水魚がもつとされているロドプシンを有していることがわかった. しかし, 淡水エイParatrygon(=Potamotrygon)motoroの視物質もロドプシンである(Muntz,1983)ので, 幾多の関連諸問題が今後の研究課題として残された. 次に, これら板鰓類の視物質の吸収スペクトルを測定したところ, その吸収極大値は魚種によって異なった. 外洋あるいは沿岸域に生息するヨシキリザメ・ドチザメ・アカエイなどの吸収スペクトルの極大値は498mmにみられるのに対し, 深海ザメのヘラツノザメのそれは474mmであった. この吸収スペクトルの極大値の魚種間相互の差異は, 分類学的な位置付けよりもむしろ生息深度における環境光の波長分布特性とのかかわりを示唆するものであり, 生態的適応現象の1つと考えられる.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] June Kohbara: Nippon Suisan Gakkaishi. 53(12). 2117-2125 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] June Kohbara: Nippon Suisan Gakkaishi. 54(3). 441-446 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] June Kohbara: Nippon Suisan Gakkaishi. 54(3). 447-451 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi