研究課題/領域番号 |
62560203
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
羽田野 六男 (羽多野 六男) 北海道大学, 水産学部, 教授 (80001600)
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研究分担者 |
川合 祐史 北海道大学, 水産学部, 助手 (60195039)
安藤 清一 北海道大学, 水産学部, 助手 (80131986)
高橋 是太郎 北海道大学, 水産学部, 助教授 (90125328)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 品質 / ブナ毛 / 肉色 / 機能特性 / 原料特性 / 皮質代謝 / カロテノイド代謝 / 筋肉タンパク質 / 脂質代謝 / 秋サケのブナ毛 / 秋サケの肉色 / 秋サケの品質基準化 |
研究概要 |
1.秋サケの品質基準化 (1)秋サケの婚姻色(ブナ毛)の度合いを画像処理し、体表の白色分布濃度〔W〕から客観的な品質ランクを、銀毛:〔W〕≧80%、Aブナ:80%>〔W〕≧60%、Bブナ:60%>〔W〕≧40%、Cブナ:40%>〔W〕と設定した。また、業者の用いる肉色ランクは、Red:a根≧14、Pink:14>a≧10、White:10>aとなることを確認し、JIS標準色票を付して業界に提案した。 (2)ブナ毛の度合いからの肉色の予測は、上記の設定基準に従うと、雄の銀毛とAブナがRedと判定される確立は81%、雌では60%となった。 (3)美味しいと判定される秋サケは、試食試験の結果から肉色がRedで、かつ脂質含量が25%以上であることが条件となった。 (4)現実には、秋サケの品質判定は肉眼に頼らざるを得ないので、肉眼判定の際に注目する魚体部位も提示した。(参考として成熟度の写真を添付) 2.秋サケの品質ランクと原料特性 (1)産卵直前の秋サケは、体成分の消耗によるほか、筋肉プロテアーゼ活性の上昇によって筋肉組織は崩壊(軟化)し、これが秋サケの肉質劣化の直接原因となることを認めた。 (2)肉質の劣化した秋サケの筋肉は、銀毛のものよりも乳化性がとくに優れ、この性質が秋サケ新製品「サケ豆腐」の品質向上に寄与すること認めた。 3.秋サケの生理状態と体成分の関係 (1)秋サケの筋肉皮質の減少は、摂餌のないことのほか、肝臓におけるトリグリセリドの合成能の低下と分解能の上昇が原因となることを明らかにした。 (2)筋肉カロテノイド色素が産卵期日になると表皮に移行し、ブナ毛の発現となる。しかし、筋肉カロテノイドの全てが表皮へ移行するのではなく、肝臓で60%が分解・消失されることを認めた。
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