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N-sulfonate型麻痺性貝毒の分布と毒性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62560204
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関東北大学

研究代表者

大島 泰克  東北大学, 農学部, 助教授 (60111267)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1987年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード麻痺性貝毒 / protogonyaulax tamarensis / Gymnodinium catenatum
研究概要

1)N-sulfonate型麻痺性貝毒の自然界における分布:世界各地で毒化二枚貝を集め, 液体クロマトグラフで毒組成を分析した. 渦鞭毛藻Gymnodi niumcatenatumで汚染したスペイン, オーストラリア, 山口県の試料には75〜90%の高濃度でN-sulfonate型毒が含まれていた. しかし, その内訳はスペイン, 山口産がgonyautoxin V,VI(GTX5,6)を主成分とするのに対し, オーストラリア産試料ではその大部分がC1〜C4毒で占められるなど地域によって明瞭な差異が認められた. 一方, Protogonyaulax tamarensisによって毒化したスペイン, 北海道, 岩手産二枚貝中のこの毒群の比率は低く, C1,C2毒が1〜5%含まれるにすぎなかった. 毒化原因不明の茨城産試料の組成は山口産二枚貝と近似し, 同海域におけるG,catenatumの出現が疑われた.
2)二枚貝のN-sulfonate型毒変換能:二枚貝中腸腺抽出液とC1, C2毒を混合し, 毒の変化を経時的に追跡した. 供試した10種中, バカガイのみに変化が認められ, 未知2成分を生じた. この反応が酵素的に起こり, 単離した反応生成物がdecarbamoy L GTX_2, decarbamoy L GTX_3であることを機器分析で確認した. この酵素はGTX_5, GTX_6もdecarbamoy L saxitoxin,decarbamoy lneosaxitoxinに変換することから, 貝によっては弱毒のN-sulfonate型毒を強毒成分に変換する能力があることを明らかにした.
3)N-sulfonate型毒の毒性, 安定性:C1, C2毒のマウス腹腔内毒性は29, 712MU/umoleを示し, 従来報告されている数値より2, 3倍高かった. また, 投与量・致死時間曲線は公定法に用いられるSTXと統計的に差は認められなかった. C1, C2を人工胃液中でインキュベートした場合, pH1.55, 5時間としう激しい条件下でも, GTX_2, GTX_3への変換率は8%にすぎなかった. 以上の結果から, 現行の麻痺性貝毒の規制値4MU/gをN-sulfononate型毒を多く含む貝に摘要しても問題無いと考えられる.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y. Oshima, M. Hasegawa,T., yasumoto, G. Hallegraeff and S. Blackburn: Toxicon. 25. 1105-1111 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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