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硬骨魚類真皮コラーゲンのサブユニット組成

研究課題

研究課題/領域番号 62560210
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関東京水産大学

研究代表者

木村 茂  東京水産大学, 水産学部, 助教授 (10017056)

研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードコラーゲン / サブユニット組成 / 硬骨魚類 / 真皮 / 肺魚 / チョウザメ / ガー / 軟質類
研究概要

哺乳類と鳥類の真皮コラーゲンは線維性のI型を主成分とし、分子量約10万の2種のα鎖、α1とα2、が(α1)_2α2ヘテロ分子を形成している。一方、ほとんどの硬骨魚類を含む真骨類の真皮I型コラーゲンは多くの場合、α1とα2の他にα3とよばれる第3のα鎖を含み、これらがユニークなα1α2α3ヘテロ分子を形成している。本研究は真骨類以外の硬骨魚類として肺魚類、軟質類及び全骨類をとりあげ、その真皮I型コラーゲンのサブユニット組成を調べ、α3鎖の有無を明らかにした。
実験には肺魚類の肺魚、軟質類のチョウザメ(シロチョウザメとベスター)及び全骨類のガーを用い、試料魚の真皮から常法に準じて酸可溶性I型コラーゲンを単離した。これらのコラーゲンをSDSー電気泳動に付すと、α1とα2に相当する2種のサブユニットのみが検出された。しかし、熱変性したコラーゲンをCMーセルロースカラムで分画すると、チョウザメのみはα1の直後に第3のα鎖(α3)が認められた。このα3はα1と同じ電気泳動挙動を示すが、一次構造を異にするサブユニットであった。一方、肺魚とガーのコラーゲンはα3を欠く(α1)_2α2ヘテロ分子として存在しており、チョウザメのα1α2α3ヘテロ分子とはサブユニット組成において明らかに相異した。なお、アミノ酸組成からみると、肺魚とチョウザメのコラーゲンはヒドロキシリジンに比較的富むことが特徴的であった。
これまでの研究から、I型コラーゲンのα3はα1から分化したもので、円口類と軟骨魚類には存在せず、硬骨魚類に属する真骨類に特有のサブユニットと考えられていた。本研究の結果、α3を含む真皮I型コラーゲンは多くの真骨類のみならず軟質類のチョウザメにも存在し、硬骨魚類に汎く分布することが判明した。なお、α3鎖の存在意義は不明で、今後に残された研究課題である。

報告書

(3件)
  • 1988 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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