研究課題/領域番号 |
62560214
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
黒柳 俊雄 北海道大学, 農学部, 教授 (90001403)
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研究分担者 |
阿部 秀明 北海学園北見大学, 商学部, 助教授 (60183141)
廣政 幸生 北海道大学, 農学部, 助手 (00173295)
出村 克彦 北海道大学, 農学部, 助教授 (70091551)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 農協の計量経済モデル / 農協の経営効果 / 農政の経済効果 / 農協モデル / 農協の経済効果 / 農協の事業経営 / 農協系統事業 / 指導事業 / 農協経営 / 農協の政策変数 / 農家経済 / 農協政策 / 構造変革 / 農業政策効果 / 農協運営 / 系統組織改変 / 有効競争 |
研究概要 |
本研究の目的は、わが国の農政・農協政策が農協の販売、購買、信用、共済、指導の各事業に如何なる影響を与え、それが農協経営、農家経済にどのような経済効果をもたらしたかを計量的に明らかにすることにあった。そのために、(1)マクロ計量経済モデルの構築、(2)政策効果を最適に把握できる政策変数の選択、(3)シミュレ-ションによる政策の経済効果を検討した。 (1)に関しては農協ブロック、農家経済ブロック、農業生産ブロックからなるマクロ計量経済モデルを作成したが、モデルの適合性は良好であった。(2)については、政策変数として、ア)米価、イ)水田利用再編対策、ウ)土地改良支出、エ)農業技術普及支出、オ)制度資金さらに戦略的な政策変数としてカ)投入財価格を選択した。(3)に関し、シミュレ-ションの結果次の点が明らかとなった。1)我が国の農業財政支出、制度金融は農協の各事業経営に多大な貢献をもたらした。2)このような農協事業への効果は、農業資本形成を促し、農業生産性、農業所得の向上をもたらした。3)土地改良支出は農協購買事業に極めて大きな効果をもたらし、農家経済全体へ波及し、さらには販売事業の取扱い高の上昇効果をももたらした。4)制度資金については農協購買事業取扱いを高め、農業資本投資、資本装備率、農業生産額を上昇させる反面、生産費も上昇させるため農業所得上昇にはそれ程貢献しなかった。5)生産者米価の上昇は水稲生産額の上昇、農協販売事業の増加に貢献した。6)技術普及支出は農協信用事業に対する効果が他の政策に比べて大きく、農業生産性、農業生産、農業所得上昇に対する効果も著しく大きい。7)投入財価格の上昇は農業生産費上昇を通じ農業所得を減少させ、農協の各事業に対しても負の効果を持った。以上より、デ-タの制約上農協経営指標に十分踏み込めなかったが本研究の目的はほぼ達成された。
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