研究課題/領域番号 |
62560251
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業気象・生物環境制御学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
前川 孝昭 筑波大学, 農林工学系, 助教授 (40015665)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 熱帯果実 / CA貯蔵 / マンゴ / エチレン / 追熟 / 植物ホルモン |
研究概要 |
本研究は最近沖縄県で栽培の盛んになったマンゴ果実につき、CA貯蔵の実用化を図る技術的検討を行なっている。初年度はマンゴ果実の品質詳価指標及びCA貯蔵条件の確認を行ない、2年度目に果実細胞内ガス組成の測定ならびに樹上果実のエチレンガス発生量の行なって、CA貯蔵の条件を確立した。さらに貯蔵性の向上を図るため低温による生理障害の発生の有無を検討した。 1.品質評価指標:品質評価項目は糖度、酸度、色調、果肉硬度、果皮硬度及び食味の6項目につき検討したところ、果皮硬度と糖度・酸度比の関係が最も有意となった。 2.CA貯蔵実験:初年度実験を踏えて、貯蔵温度12【plus-minus】1°C、CO_25%、熟度G1、G3につき実験した結果、約1ケ月の長期貯蔵を可能にした。CA貯蔵による追熟の制御は糖度・酸度比の変化が微弱であることにより、有効とみられた。しかし、果皮硬度の低下が生じていたので、さらに低い温度での貯蔵が必要と考えられた。 3.果実内細胞ガス組成:減圧法による果実内細胞ガス組成結果はO_2/N_2/CO_2の順に、それぞれG1では、20/78/2%、G_3では20/80/0%であった。G_3では外気組成と変わらず、追塾に関してCO_2の制御が解除されたものと考えられた。 4.果実のエチレン発生量:樹上果実のエチレン発生量は指数関数的に増加し、G_1を1とするとG_2、G_3ではそれぞれ2倍、4倍となった。これより長期貯蔵においてはG_1又はG_1以前の果実の収穫を必要とする。 5.低温障害実験:8〜14°Cの普通冷蔵実験を2〜4週間実施して低温障害の発生の有無を観察した。8°Cにおいても低温障害の発生はIrwin種においてみられなかった。 以上の結果よりCA貯蔵においては収穫時の熟度をG_1以下、貯蔵温度を8【plus-minus】0.5°C、CO_2濃度を2〜5%とすることが望ましいことをえた。
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