研究課題/領域番号 |
62560265
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡辺 徹 名古屋大学, 農学部, 教授 (30023427)
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研究分担者 |
大森 保成 名古屋大学, 農学部, 助手 (60152261)
藤岡 俊健 名古屋大学, 農学部, 教授 (90023390)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | PP細胞 / 共存モノアミン / 蛍光顕微鏡 / 膵島ホルモン / 神経ペプチド / 免疫組織化学 / コリン作動性神経分布 / AChE組織化学 / 神経分布 / パンクレアティックポリペプタイド細胞 / モノアミン生合成酵素との共存 / 組織化学的蛍光法 |
研究概要 |
成鶏の膵臓を4%paraformaldehydeで潅流固定し、pancreatic polypeptide(PP)の他、ホルモン・神経両ペプチド及びモノアミン生合成酵素の抗体全部で14種類を用い、免疫組織化学的染色を行った。またFALCKーHILLARP法によった材料を蛍光顕微鏡で観察後、同一切片をPP抗体で染色した。一方KARNOVSKYーROOTS法によりacetylcholinesterase(AChE)反応を行い、コリン作動性神経の分布を観察した。PP抗体に陽性反応を示すPP細胞は、外分泌部に単独で散在し、膵臓尾部には数少く、頭部に向って増数し、しかも腹葉よりも背葉に数多く認められた。しかし興味深いことにA細胞の存在する脾葉及び腹葉背側部には、PP細胞は殆ど認められなかった。PP細胞は多角形で多数の突起をもち、それらを毛細血管に迄伸長させていた。また葉を問わず、A・B等どの膵島中にもPP細胞は見られず、Glu、InsとPP相互の間には全く共存関係はなかった。Som抗体陽性細胞は膵島の内外に見られるが、連続切片ではPPとの共存は見られなかった。PP細胞は連続切片で検索した限り、ドーパ脱炭酸酵素(DDC)及びセロトニン抗体に対し陽性反応を示し、PP細胞にセロトニン生合成系の共存が示された。一方四種のカテコラミン生合成酵素抗体のうちDDCを除いて、PP細胞は陽性反応を示さず、カテコラミン生合成系は含まれないと推測された。FALCKーHILLARP法で処理した切片では、蛍光顕微鏡下で明るい黄色蛍光を発し、孤立し、多角形を示す多数の細胞が見られたが、この同一切片をPP抗体で免疫染色しても陽性反応を示す細胞は見られなかった。多分PP細胞はセロトニンを含有するが、その量はFALCKーHILLARP法では検出できない程少いものと推測される。AChE陽性神経線維は主に腺房間に分布していたが、PP細胞に対し特に密な分布をするという証拠はない。比較のためにPP抗体で染色した〓鳥では、PP細胞の分布様式は鶏と根本的に相違し種差の大きいことが判明した。
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