研究課題/領域番号 |
62560266
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
太田 克明 名古屋大学, 農学部, 助教授 (00023424)
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研究分担者 |
前多 敬一郎 名古屋大学, 農学部, 助手 (30181580)
友金 弘 名古屋大学, 農学部, 助手 (30023493)
横山 昭 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023388)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 泌乳 / プロラクチン / コルチコステロン / 日内変動 / 栄養蓄積 / 脂肪組織除去 / βーアゴニスト / ドーパミン / TRH / 体脂肪 |
研究概要 |
泌乳ラットにおけるプロラクチン(PRL)、コルチコステロン(B)分泌の乳期進行に伴う変化を、正常および延長泌乳各期における時限哺乳に対する分泌反応により調べ、PRLは泌乳初期から中期にかけ、Bは中期から正常泌乳末期にかけ、分泌が急激に減少することを明らかにした。さらにPRLについては、正常泌乳の前、中、末期に各24時間にわたり20分毎の採血によりその分泌動態を追い、上記変化が一日内のPRL放出頻度および1回当りの放出量のいずれもの減少によるものであり、泌乳末期に至ってはごく少量の放出が稀に起るだけになることを示した。また、いずれの乳期においても、子による吸乳とPRL放出の間には何等対応関係がなく、得られた結果は、むしろ、1日内の時間帯によるPRL放出頻度の変動は、明暗あるいは摂食リズムのような母親側の要因によることを示唆した。乳期進行に伴うPRL分泌減少の機序について、さらに、泌乳前、中期の動物で抗ドーパミン剤およびTRH投与実験を行い、減少の直接因が下垂体のPRL合成能あるいは放出能の低下ではないことを実証、視床下部ないしこれに至るまでのPRL放出調節機構の変化がその原因と推論した。乳期進行によるPRL、B分泌低下の第一因として、体内脂肪および蛋白蓄積量の減少を考え、絶食、脂肪組織の外科的除去(ADPX)、脂肪動員ホルモンとしてのβーカテコールアミンアゴニスト(イソプロテレノール:ISO)投与の実験を行った。24時間以内の絶食では乳汁排出、次いで乳汁合成の阻害が起ったためか、蓄積栄養、PRL分泌ともに明らかな減少がみられず、B分泌は逆に高進した。一方、ADPXでは僅かな、ISO投与では有意のPRL分泌の減少がみられた。両処置ともB分泌には何等影響がなく、なお結論とは言い難いまでも、脂肪の蓄積ないし動員とPRL分泌変化の間の特別の結びつきが示唆された。
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