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牛乳リパーゼを利用した乳脂肪風味の強化

研究課題

研究課題/領域番号 62560276
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 畜産化学
研究機関北海道大学

研究代表者

齋藤 善一 (斉藤 善一)  北海道大学, 農学部, 教授 (80003424)

研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードリパーゼ / 乳脂肪 / 遊離脂肪酸 / 低脂肪チーズ / チーズ風味 / バターミルク / 脱脂乳 / 均質化 / 生乳 / クリーム
研究概要

牛乳リパーゼによる乳脂肪の分解は高脂肪食品に乳脂肪由来の風味を与えるので、自然のリポリシスに近い条件で脂肪分解を促進しようとして、ワーリングブレンダー、市乳用均質機により生乳を処理し。烈しい1回の処理よりも温和な処理の繰返しが有効であった。ブレンダーは低脂肪乳に対し効果が大きく、クリームを処理するよりも、処理後にクリームを分離する方法が優れていた。処理後の1時間における遊離脂肪酸の増加は、その後の1時間にくらべ3〜5倍であった。ブレンダーによる処理は低温でも効果があるが、均質機の場合は10℃では効果がなかった。40℃で処理すると、リパーゼの失活もなく有効であった。均質化圧力は70kg/cm^2で〔十分であり、また、レンネットカードの強度、脂肪浮上がりなどからも、通常の140kg/cm^2まで圧力を高める必要はなかった。脱脂乳80kgに均質化乳20kgを加え低脂肪チーズを試作した。熟成4ヵ月の14試料の組成(%)は、水分40.0〜46.9、蛋白32.1〜38.5、脂肪11.2〜13.4であた。水溶性窒素は全窒素の16.3〜35.9%であった。遊離脂肪酸量(ADV)は、食塩含量1.6%以下のチーズでは70〜100で強い風味を与えたが、1.6%以上では15〜25であった。殺菌後に均質化するか、均質化をしないで加えた場合は、ADVは10以下であった。脱脂乳70kgに均質化乳10kgとバターミルク20kgを加えて製造すると、カードの収縮、付着が不十分で水分の多い(51%)チーズとなり砕け易かった。以上の処理により、低脂肪チーズの脂肪風味を強化することは出来たが、脂肪がくすないため滑らかさがなく、組織、体質の点で改善の必要がある。しかし、粉末化しやすいので、粉末チーズとして乳脂肪風味やチーズ風味を与えるために使用するなど、食品素材としての利用価値が認められた。今後は、植物油脂と均質化乳を加え、異脂肪チーズにおるけ乳脂肪風味の強化について、さらに研究を進める予定である。

報告書

(3件)
  • 1988 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 齋藤善一: 酪農科学・食品の研究.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Zenichi Saito: "Fortification of milk fat flavor in low-fat ripened cheese (in preparation)" Japanese Journal of Dairy and Food Science.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 齋藤善一: 酪農科学・食品の研究.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 齋藤 善一: 酪農科学・食品の研究.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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