研究課題/領域番号 |
62560279
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
須山 亨三 (須山 享三) 東北大, 農学部, 助教授 (70005635)
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研究分担者 |
菅原 弘 東北大, 農学部, 教務職員 (80089797)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ラクチュロース / ガラクトオリゴ糖 / ビフィズス活性 / 糖転移反応 / ビフィダス活性 / ガラクトシル転移反応 / オリゴ糖 / β-ガラクトシダーゼ |
研究概要 |
ラクチュロースは4-0ーβ-D-galactopyranosyl-D-fructoseの構造をもつ、ラクトースから誘導されるケトオリゴ糖の一種であるが、人乳哺乳児の腸内に優位を占める菌叢であるビフィドバクテリウムの成育促進効果を示す、いわゆる"ビフィズス活性"を有する。そのため、育児用調整粉乳への添加が行われている他、妊婦の便秘予防薬として用いられたり、成人の慢性門脈系疾患に由来する肝性昏睡に対す防止および治療薬としても用いられている。一方、同様にビフィズス活性をもち、人乳にも多く含まれている機能性オリゴ糖である。6′-ガラクトシルラクトースは育児用調整粉乳とともに、畜産の分野における家畜の便性改良剤とした実用化されている。 本研究では、まずラクトースで行なわれていると同様なβ-ガラクトンダーゼによるガラクトシル転移反応をラクチュロースを基質とし、あるいはラクトースを基質とし、ラクチュロースをアクセプターとする反応系で行なった。すなわち、ラクチュロースを構成糖として分子内にもち、さらに6′-ガラクトシルラクトースと同様の骨格を有する機能性ガラクトオリゴ糖の合成を行なった。これらの主要な生成オリゴ糖の構造を調べた結果、ガラクトースがラクチュロースのガラクトース残基にβ-1.6結合したいわゆる"6′-ガラクトシルラクチュロース"および同様な構造をもつ四糖および五糖であった。さらに、ラクチュロースを高濃度に含む培地から収率良くガラクトシルラクチュロース型のオリゴ糖を生成する眞菌(糸状菌および酵母)をスクリーニングし、生成するオリゴ糖の構造を調べた。その結果、β-1.6結合の他にβ-1.4結合ガラクトオリゴ糖の構造を明らかにした。これらのオリゴ糖の分離、調整および定量のために、備品として購入されたHPLC-式が使用しされた。また、糖分析のための新規な技術も開発し、本法を用いたオリゴ糖の分離も行なった。
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