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スナネズミにおけるTyzzer病の病理発生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62560289
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 基礎獣医学
研究機関東京大学

研究代表者

藤原 公策  東京大学, 農学部, 教授 (60012689)

研究分担者 林 俊春  東京大学, 農学部, 助手 (90111484)
後藤 直彰  東京大学, 農学部, 助教授 (70011989)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1987年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードスナネズミ / Tyzzer病 / 肝炎 / 腸炎
研究概要

6〜8週齢のスナネズミ(42-55g)にスナネズミ由来のHanB株10^7を経口接種後1〜14日に, 腸管各部位, 腸間膜リンパ節, 肝, 脾の組織を採取, 腸・肝の病変を病理組織学的, 免疫病理学的, 電顕病理学的に観察した.
接種後3日には, 肝に好中球・単核細胞浸潤を伴う壊死巣が散見された. 腸各部位には著変はなかったが, 回腸下部, 回盲部および盲腸の上皮細胞内, Peyer板瀘胞内の多型細胞内および肝細胞内に菌抗原が認められた. 接種後5日では, 腸各部位で上皮細胞の剥脱があり, 回腸には微小潰瘍が形成され, 腸陰窩には好中球・リンパ球あるいは壊死片が蓄積していた. 盲腸・結腸では, 剥脱細胞内に遊離菌が認められた. 接種後6日には病変はさらに重篤となり, 十二指腸〜直腸の上皮細胞内および空腸・回腸・結腸の固有層線維芽細胞・平滑筋細胞,粘膜筋板および筋層平滑筋細胞内に菌抗原が認められた. Peyer板・腸間膜リンパ節の単核細胞内にも菌抗原が検出された. 接種後7日には一部の例で肝壊死巣の拡大がみられたが, 多くの例では腸病変はみられず, 菌抗原はわずかにPeyer板上皮に認められた. 接種後5〜6日例の多数菌を含む腸上皮細胞では, 菌の腸上皮細胞内増殖に反応して微絨毛および細胞内小器官は消失し, 細胞質が均質に微細顆粒状を呈し, 増殖型菌は腸上皮の細胞質基質内に存在するもののほか, 膜構造に囲まれるものもあり, 細胞質内での芽胞形成像もみられた. Peyer板内部の, おそらくはRES系の多型単核細胞内にも接種後4日から菌増殖像がみられた.
以上の所見から, 腸上皮細胞内で増殖した菌は隣接上皮細胞内に直接侵入し, あるいは宿主細胞の壊死・脱落とともに腸腔に遊離して近隣上皮細胞に播種性に感染することが示唆され, 増殖菌の一部は粘膜固有層に移行し, 毛細血管あるいは乳〓管を経て肝へも伝播する可能性も考えられた.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yokomori,K.: Laboratory Animal Science. 38. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Fujiwara,K.: Japanese Journal of Toxicological Pathology. 1. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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