研究課題/領域番号 |
62560313
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
杉井 俊二 北里大学, 衛生学部, 講師 (70162865)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 糖特異性 / 細菌性レクチン / エンテロトキシン / コレラ菌 / 毒素原性大腸菌 |
研究概要 |
コレラ毒素(CT)、毒素原性大腸菌の産生する易熱性毒素(LT)の糖特異性に相違が認められるか否かを調べるために、両毒素の赤血球に対する結合の相違の有無を検討した。両毒素はヒト、動物の赤血球と結合するが、未処理赤血球は凝集せず酵素処理赤血球のみを強く凝集することが判った。赤血球膜上の両毒素の結合物質を推定するため、ヒト赤血球と^<125>L-標識毒素との結合に対する種々の物質の阻止能を検討した。その結果、ガングリオシドGM_1が最も効率よく結合を阻止し、糖蛋白、多糖、二糖、単糖より少なくとも10^4以上阻止能が高いことが判った。これらの成果から赤血球膜上の糖蛋白が結合に関与する可能性は非常に低いと考えられる。 ガングリオシドGM_1の糖側鎖のど部位に両毒素が親和性を示すか否かを推定するために構造の明らかなガングリオシド、糖特異性の明らかなレクチンの結合に対する阻止能を検討した。GM_1>GD/bP・GD/a>GM_2>GT/A>GM_3の順に阻止能が高いことが判った。効率よく結合を阻止するレクチンは認められなかった。これらのことから、両毒素のガングリオシドGM_1の結合部位は非還元末端Gal-GalNALあるいはこれら二糖に結合した糖側鎖に親和性を示すと推定される。 ヒト由来株化細胞に対する両毒素の親和性を検討したが、著しい相違は認められなかった。 以上得られた成績から、CT、LT両毒素の細胞に対する結合、ガングリオシドGM_1に対する親和性に関して、著しい相違は殆ど認められないことが示唆された。
|