研究課題/領域番号 |
62570012
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
村田 長芳 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60020765)
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研究分担者 |
井樋田 香織 鹿児島大学, 医学部, 助手 (60184793)
津山 新一郎 鹿児島大学, 医学部, 助手 (30041346)
菅沼 龍夫 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (60115350)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | レクチン / 複合糖質 / 細胞化学 / 消化管 / 粘液 / 超薄切片染色法 / 親水性樹脂 / 発生 / コロイド金 / LowicrylK4M / 組織化学 / 胃底腺 / 結腸 |
研究概要 |
研究の二年目にあたり、2年間の成果をまとめ公表する努力をした。代表的論文は邦文綜説二篇、邦文論文二篇、国際誌英文論文二篇である。このうち邦文綜説二篇では、レクチンの細胞化学の方法論について、特に染色法として超薄切片染色法を中心に、親水性LowicrylK4M樹脂を用い、マーカーとしては主としてコロイド金を用いた方法についてラット胃、結腸を材料にその方法論的確立を期した。国内外の研究者でレクチンを用いた研究をしている者は多いが、用いたレクチンの種類の多さでは我グループは国の内外をとわずトップランクにあると思われるが、それぞれのレクチンの至適決定条件を検討しほぼその条件を確立した。これらの条件の下に主として三つの成果を得た。一つは胃底腺副細胞に関するものであり、種々のレクチンの染色の結果、この細胞は主細胞との中間型細胞、主細胞の三種類の細胞の中で最も標識密度が高く、レクチンで標識される部位はPA-TCH-SP染色でも染色される事、またこれら三種類の細胞が共にpepsinogenIで染色される事から副細胞の前駆細胞であると結論した。次に結腸粘液細胞を用いゴルジ装置を中心としてglycosylation sitesを検討した。HPA、DBA、SBAはゴルジ装置のcis側を、RCA-1、PNAはtrans側を、LIFA-1、LFAはtransmost側を染める事を確認し、ラジオオートグラフィーで云われていたglycosylation sitesをそれより分解能の高いレベルで確認しえた。さらにラット胃底腺の発生に伴うレクチン染色の結果についてGSA-IIレクチンを用いて研究した。胎生後期被覆上皮と腺底部がこのレクチンで染色されるが、生後は胃底部のみ染まり、それが腺の伸長と共に陽性部位が上方に移動し、成獣では幹細胞直下の副細胞域のみを染める事を見い出し、発生に伴うレクチンの染色部位に変化のある事、また成獣ではGSA-IIレクチンが副細胞のマーカーとなりうる事を明らかにした。
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