研究課題/領域番号 |
62570016
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
椎野 昌隆 和歌山県立医科大学, 第一解剖学教室, 教授 (60094091)
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研究分担者 |
平野 直美 和歌山県立医科大学, 第一解剖学教室, 助手 (90218800)
石橋 登志子 和歌山県立医科大学, 第一解剖学教室, 助手 (80184563)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 下垂体前葉 / プロラクチンー細胞 / 分泌果粒 / 超微細構造 / 免易細胞化学 / 肝障害 / ラット / スンクスとコウモリ / プロラクチン分泌細胞 / 電子顕微鏡的検索 / 免疫細胞化学 / プロラクチン細胞 / 電顕形態学スンクス / イエコウモリ / スンクス |
研究概要 |
本研究は下垂体前葉のプロラクチン細胞をモデルとして、免疫電顕細胞化学検索法を用いて:(1)ホルモン分泌活動と分泌果粒の形態と関連性、(2)異なるホルモンの細胞内共存と分泌機能との関係、(3)肝機能と下垂体ホルモンとの関係ー特に分泌果粒の形状よりー等を明らかにする目的で行われた。その結果、まず第一に前眼房に移植された活性化したラット下垂体プロラクチン細胞はド-パミンによって果粒の小型化および果粒放出抑制を示唆するbarrier様構造が観察された。さらに妊娠、授乳期、estrogenー処理のスンクスでは他の動物の下垂体ではみられない小胞体内分泌果粒の出現を見た。この現像はホルモンの過剰生産分を消化する機構と思われた。またプロラクチン細胞の分泌活動が促進される妊娠および授乳期ではGH細胞中に棒状の果粒が顕著に出現することを発見した。これらのことからプロラクチンの分泌活動とその分泌果粒の形態が密接に関わっていることが推察された。第二に妊娠中のラットやスンクスの前葉細胞の同一細胞内にプロラクチンと成長ホルモンのそれぞれを含有する果粒が共存し、また同一果粒内に上記の2種のホルモンが共存するのを認め、プロラクチンの分泌が著しく亢進した場合にはsomato-mammotrophが出現することを報告した。さらに妊娠および授乳期のイエコウモリのsomatomammotrophの細胞体と分泌果粒はその形態が大型化し、プロラクチンのみを含有する果粒の割合が全果粒数の約半数を占めることを報告した。第三にラットの肝臓の部分除去後の下垂体前葉細胞をprotein A-gold法で同定した結果、GH細胞に加えてプロラクチン細胞のactiveな形態像を認め、測定の結果血中estrogen値の上昇がその要因と推察された。肝機能と下垂体ホルモンとの関連性についてはさらに検討する必要がある。
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