研究課題/領域番号 |
62570020
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
猪口 哲夫 (1989) 久留米大学, 医学部・解剖学, 助教授 (90080556)
浜崎 正雄 (1987-1988) 久留米大学, 医学部, 講師 (70098903)
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研究分担者 |
村上 正浩 久留米大学, 医学部・解剖学, 教授 (50080552)
猪口 哲夫 久留米大学, 医学部, 助教授 (90080556)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 精子発生 / 精祖細胞 / セルトリ細胞の突起 / コラ-ゲン原線維 / 原線維のサブユニット / 加水分解 / エストロジェン / 筋様細胞 / 走査電顕(SEM) / 精細管周囲筋様細胞 / エストロゲン / コラーゲン原線維 / サブユニット / 右巻き螺旋配列 / 未分化型の精祖細胞 / 分化型の精祖細胞 / 分裂促進作用 / セルトリ細胞突起 / 精祖細胞の形成周期 / 間質成分の加水分解像 / アルカリ消化 |
研究概要 |
昭和62年、初年度には成熟ラット精祖細胞(Spg)の超微形態とその地理的配列について調べた。便宜上、SpgをA(未分化)型とB(分化)型の二種類に分類した。これらの細胞は細胞間橋を介して連結し、同一細胞からなる細胞群を作っている。今回の研究では精子発生周期に伴うSpgの形態分化、それらの細胞群の地理的配列の違い等を三次元的に明らかにした。更に、セルトリ細胞の基底側壁突起が精子発生(spermatogenesis)の過程に随伴して連続的、相補的に形態変化していく像を見出した。これらの連続像は分化Spgが精細管基底部から管腔側に移動していく機序とも深く関係していた。ゲッ歯類のSpgは典型的な同期分裂を示すが、霊長類Spgは非同期的に分裂するという。この現象は興味あるところだが、厚く囲まれた間質成分を消化除去できないため未だ霊長類Spgを走査電顕で観察できなかった。一方、補足実験として間質成分、軟組織をアルカリ消化し、コラ-ゲン原線維を構成するサブユニットを三次元的に観察した。昭和63年、次年度にはエストロジェン投与による精上皮の影響について調べた。このホルモンが精子発生を阻止することは、従来の報告と同様、明らかにされたが、個々の精細管に対する阻止作用の多様性が新しい研究課題として浮上した。また、このホルモンが分化型Spgの分裂を促進することが判った。この所見をロ-マ学会で発表した。 平成元年、最終年度には、比較解剖学的観点より、精上皮基底面の走査電顕的観察を継続し、これまでのサル、ラットに関する知見と新たに観察したネコのそれとを比較検討するとともに、エストロジェン投与によるラット精細管周囲筋様細胞の動態を光顕的、透過電顕的並びに走査電顕的に観察した。エストロジェン投与はSpgの細胞分裂能を一過性に賦活し次いで退行変性を起さしめるが、筋様細胞に対しては常に機能抑制的に作用し、同ホルモン投与により一貫した退行変性過程を認めた。
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