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血液細胞の増殖・分化におけるカルシウムイオンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 62570045
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生理学一般
研究機関自治医科大学

研究代表者

宮崎 俊一  自治医科大学, 医学部, 助教授 (80010081)

研究分担者 須田 年生  自治医科大学, 医学部, 講師 (60118453)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード未分化若幼血液細胞 / 細胞増殖分化 / インターロイキン3 / カルシウムイオン / カルシウムチャンネル / パッチクランプ法 / 細胞内カルシウム測定
研究概要

造血系の細胞は全て多機能性幹細胞から特定の因子の作用により赤血球, 白血球, 血小板等互いに異なる細胞系列へ増殖分化する. 細胞増殖分化を誘導する機序を解明する手がかりとして, マウスFDC-P_2細胞株を幼若細胞系として用い, インターロイキン3(IL-3)を増殖因子として用いて, 細胞内Caイオン(〔Ca^<2+>〕i)増加が, 受精時の卵賦活の場合と同様に細胞増殖分化の引き金になっているか否かを検索した.
1)IL-3が細胞膜にCaチャンネルを誘導し, Ca流入を促進して〔Ca^<2+>〕iを高めるか否かをパッチクランプ法(cell attached patch及びwhole cell clamp法)を適用して解析した. IL-3投与前の細胞ではKチャンネルのみが同定され, Caチャンネルは同定されず, Ca或はNa内向き電流は記録されないが, IL-3をパッチ電極内に加えた場合はCaチャンネル電流が幾つかの細胞で記録さた. IL-3を電極外に加加えた場合は記録されなかった. 従ってIL-3受容体に隣接するCaチャンネルを活性化する可能性がある. しかしCa電流が記録される確率は極めて低く, 未だ充分な解析がなされていない. 2)FDC-P2細胞懸濁液を標本として, Ca指示薬Fura2を細胞内にとりこませ, Ca用分光光度計を用いて蛍光計測により〔Ca^<2+>〕iを測定した. IL-3投与により〔Ca2+〕iの有意な増加は記録されなかった.
上記の実験から次のような問題点が指摘される. 1)増殖中の幼若細胞は細胞周期のあるphaseでのみ因子に反応する可能性がある. 従ってphaseを同期させること, 単一細胞レベルでしかも多数の細胞で現象を観察することが必要である. 2)IL-3はFDC-P2細胞の増殖維持に必須ではあるが増殖分化を誘発するものではない. この現象はCaを介する信号伝達とは別の系をとるのかもしれない. さらに適当な細胞系と因子を選ぶ必要がある. 現在, 顕微鏡テレビカメラを用い, 赤芽級系前駆細胞-エリスロポエチン系で単一細胞レベルで〔Ca2+〕iの測定を進行させている.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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