研究課題/領域番号 |
62570164
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
内野 文彌 山口大学, 医学部, 教授 (20034902)
|
研究分担者 |
横田 忠明 山口大学, 医学部, 助手 (40144927)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 合成ペプチド / モノクローナル抗体 / アミロイド / アミロイドーシス / AA / SAA / アミロイドーシス発症促進因子 / AA蛋白 |
研究概要 |
1.ヒト・アミロイドA(AA)蛋白に対応した5種類の合成ペプチドを作製し、N末端から37ー47残基のペプチドに強い抗原性がみられ、これに対してモノクローナル抗体を作製した。この抗体はヒトのAA蛋白以外にもマウス、牛及び白鳥のAA蛋白とも免疫組織化学的に反応し、種の異なる動物のAA蛋白の検索に利用できる。 2.AAアミロイドーシス(「ア」症)の発症過程を免疫組織化学的に検索するため、AAの前駆蛋白である血清「ア」A(SAA)蛋白にのみ反応する抗体を作製した。SAAのみに存在するSAAのN末端から78ー136残基のペプチドを合成、これに対しモノクローナル抗体を作製した。この抗体はAAとは反応せずSAAとのみ反応した。「ア」症惹起後のマウスの各臓器を免疫組織化学的に検索した結果、肝細胞が産生するSAと反応した。肝細胞以外では腎臓の尿細管上皮内に陽性物質を認め、糸球体を通過したSAAが尿細管上皮で再吸収され、異化されると考えられた。実験的「ア」症で「ア」が最初に沈着する脾濾胞周辺帯では、全経過を通じて抗体と陽性に反応する物質は認めなかった。この所見は肝細胞から分泌されたSAAが血中に入り周辺帯に達する前にN末端の78ー136残基の部が既に切断、消失しているのかも知れない、或はこの領域は抗原性が弱く免疫組織化学的な検出が難しいのかも知れない。 3.AA「ア」症の発症には「ア」症促進因子(AEF)が重要な因子の一つである。脾から抽出したAEFで家兎を免疫して抗AEF血清を作製した。抗AEF血清による免疫組織化学的検索で、「ア」沈着直前および沈着マウスの好中球に強い陽性反応を認め、好中球がAEFを産生するとおもわれた。又若年マウスに微量のAEFが存在したが、老齢マウスの脾に強いAEF活性を認めた。
|