研究課題/領域番号 |
62570210
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
脇坂 明美 北海道大学, 医学部, 助手 (90113646)
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研究分担者 |
名取 孝 北海道大学, 医学部, 助手 (00001892)
菊地 由生子 北海道大学, 医学部, 講師 (60002119)
相沢 幹 北海道大学, 医学部, 教授 (70000891)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | HLA-DQ抗原 / インスリン依存性糖尿病 / 宿主要因 / 拘束分子 / HLA / RFLP解析 |
研究概要 |
日本人はより見いだされた新しい抗原DQwa(DQw4)とインスリン依存性糖尿病の疾患感受性におけるその役割: 日本人集団に特徴的なA24-Bw54-Cw1-DR4-DRw53-Dw15ハプロタイプは単に連鎖不平衡が強いばかりでなく、日本人に於いてインスリン依存性糖尿病(IDOM)やVogt-小柳-原田症候群(原田病)と強く相関することが知られていた。このハフロタイプに連鎖するDQ抗原は、これらの疾患の素因を探る上で重要であるが長い間知られていなかった。そこで我々は本研究においてまず最初にモノクローナル抗体を作成し、次いで細胞障害性T細胞クローンを用いてこの未知のをDQ抗原(DQWa)の性状を明らかにすることに勤めた。その結果1)DQWa抗原は日本人集団では約30%、白人集団では14%に見られること、 2)日本人ではDR4と、白人ではDRW8と強い連鎖不平衡にあること、 3)日本人に見られるDQWaと白人に見られるDQWaは異なること、等が明らかにされた。これらの成績を踏まえて、WHO命名委員会によりDQWa抗原はHLA-DQW4として正式に公認される結果となった。次に。DQWaと原田病およびIDDMとの相関を調べ、両疾患との強い相関を確認した。この間白人IDDM患者の検索で患者のDQ抗原β鎖のナミノ酸残基57版(DQβ-57)が非Aspのホモ接合であることが明らかにされた。一方、日本人IDDMに相関するDQWaの抗原のDQβ-57はAspであり矛盾した。しかしDQWa(DQW4)抗原と連鎖不平衡になるDR4抗原のβ鎖のアミノ酸残基57番(DRβ-57)は、他の多くのDR抗原がAspであるのに、非Asp(Ser)であった。このことから、 1)日本人のIDDMに対する感受性は、DRβ-57がAspか否かで決定され、 2)その遺伝様式は劣性であると結論された。
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