研究課題/領域番号 |
62570244
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 昭和大学 (1988) 東京大学 (1987) |
研究代表者 |
正木 基文 昭和大学, 医学部, 助教授 (90101120)
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研究分担者 |
藤林 しむ 昭和大学, 医学部, 助手 (60053815)
本郷 哲郎 東京大学, 医学部, 助手 (90199563)
高坂 宏一 杏林大学, 保健学部, 助教授 (00146557)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 肥満 / 血清脂質 / 抑うつ症状 / 肥満度 / アポリポタンパク質 / 遺伝疫学 |
研究概要 |
慢性疾患の予防対策のなかで、近年とみに注目されている肥満について、新たに主観的肥満度の概念を導入し、その有用性を検討することが本研究の目的である。現在まで肥満に対する保健指導は、標準体重を用いて画一的に行なわれることが多い。しかし健康であることの要素が価値体系を含むことを考えると、各人が自己の肥満度をどのように評価しているかという主観的尺度をとり入れることが必要となる。そこで本研究では、客観的肥満度と主観的肥満度の分布とその差異を、血液生化学検査を含む身体状況と食物摂取など生活要因とを組み合わせて分析・評価することを試みた。そして現行の肥満に対する概念を再考し、新たな保健指導の方策を得ることを企画した。 研究実施内容は、東京近郊農村地区(埼玉県川里村)と離島の農漁村地区に関する資料および生活状況との関連が、BMIを用いた場合と矛盾が生ずるかどうかを検討することにより行なった。その結果、主観的肥満度は各年齢にわたってBMIとおおむねよい対応を示すことが明らかとなった。しかし、今回の分析手法による肥満・非肥満の識別力は弱く、モデルの再構築と新たな説明変数を考慮する必要のあことが示唆された。なお肥満に関連する実施調査として、1)高齢者の抑うつ症状の有無に関する調査、2)高齢者の生活と島外居住歴に関する聞きとり調査を行なった。抑うつ症状の有症率は16%と他の報告とほぼ同じであり、また自覚症状数と年齢とが抑うつ症状の有無と関連することが認められた。一方、高齢者の尼内定住志向は強いが、離島するか否かについての判断には、健康状態が強く関与していることが判明した。
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