研究課題/領域番号 |
62570249
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
原田 規章 愛媛大学, 医学部, 助教授 (70116747)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 振動障害 / 下垂体一甲状腺機能 / 自律神経機能 / 全身寒冷負荷検査 / TRH負荷検査 / 下垂体-甲状腺機能 / 甲状腺機能 / 寒冷負荷 / カテコールアミン / サイクリックヌクレオチド |
研究概要 |
振動障害における内分泌機能特に甲状腺機能については十分に検討されていない。年齢マッチングした振動障害者と健常対照者を対象として、安静時および寒冷負荷時の血漿中の甲状腺ホルモン、TRH負荷時の下垂体ホルモン、甲状腺ホルモンの変動を比較検討した。また、自律神経機能検査として、安静時および深呼吸負荷時の心電図R-R間隔の変動、全身寒冷負荷時の血漿中cyclic AMPとcyclic GMPの変動を測定しあわせて評価した。 a)レイノー症状を有する振動工具使用者11名、糖尿病患者11名、健常対照者11名を対象とし、7℃の部屋に30分間滞在させ全身寒冷負荷をおこなった。b)レイノー症状を有する振動障害患者10名、年齢をマッチさせた健常対照者10名を対象に、TRH500Mgを注入し、負荷前と負荷後30、60、120、180分に採血を行なった。c)aと同様の方法で年齢マッチングした多数例における全身寒冷負荷検査を実施した。対象は、レイノー症状を有する振動障害者70名、レイノー症状を有しない振動障害者70名、健常対照者70名であった。 今回の一連の調査の結果、振動障害者では安静時において自律神経系、特に副交感神経系の活動性が低下し、甲状腺機能も低下し、甲状腺機能も低下の傾向にあること、また、全身寒冷負荷に対する自律線経系、甲状腺系の反応は健常対照者よりも亢進していることが明らかとなった。しかし、TRH負荷検査による血漿、TSH、プロラクチンの反応は振動障害者でやや遅延の傾向にあったものの、健常対照者との差は小さく、振動障害者における視床下部機能の特徴についてはなお検討を続ける必要があると考えられた。
|