研究課題/領域番号 |
62570265
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
高橋 節典 島根医科大学, 医学部, 助手 (90032226)
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研究分担者 |
松原 和夫 島根医科大学, 医学部, 助手 (20127533)
塩野 寛 島根医科大学, 医学部, 教授 (20112451)
浜 久美子 島根医科大学, 医学部, 助手 (50167590)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 大麻 / Δ^9ーテトラヒドロカンナビノール / キャピラリーカラムー電子捕獲型検出器付ガスクロマトグラフ / △^9-テトラヒドロカンナビノール / キャピラリーカラム-電子補獲型検出器付ガスクロマトグラフ / マリファナ喫煙 / キャピラリーGC / ECD / ダ液 |
研究概要 |
大麻の主成分であるΔ^9-テトラヒドロカンナビノール(THC)について、ムービングプレカラムを装着したキャピラリーGC/ECDによる分析法を開発し、ダ液および尿試料からの検出を試みた。 THCは、島根県下で採取した大麻草から抽出し、精製後、GC/MSで確認して使用した。生体試料からの抽出は、nーヘキサンで3回抽出した。抽出液は、酸及びアルカリで洗浄後、窒素ガスで溶媒留去しPFP誘導体化した。さらに再度、酸とアルカリで洗浄し、最終的に適量のp,p'-DDT(内部標準)のnーヘキサン溶液に溶かしGCに注入した。GC条件:装置;^<63>Ni ECD検出器及びムービングプレカラム付GC、カラム;0.5%OVー101(10cm×3mm、プレカラム)+OV-101、WCOT(25m×0.2mm、主カラム)、温度;160→220℃(6℃/分昇温)。tRは、THC-PFPが約14分、内標が約18分で分離も良く、妨害ピークも認めなかった。検量線の相関係数は、5ー200ng/mlの範囲で0.996と良好で、定量限界は1ng/mlであった。回収率はダ液(5ng/mlのTHC含有)で約84%。尿(同100ng/ml)で約64%であった。つぎに、モデル喫煙(THC5mg/本)時のダ液と尿からのTHCの検出を試みた。ダ液では、喫煙後1時間で58ー250ng/ml、4時間後においても34ー74ng/ml残留していた。しかし、尿では、検出しえた場合でも痕跡程度に過ぎなかった。これは、THCが代謝により、速やかに11ーヒドロキシーTHCを経て、11ーノルー9ーカルボキシーTHCになって排泄されるためと考えられた。なお、これらの代謝物の標品は入手が困難であり、代謝産物を用いた検討は行えなかった。今回、ダ液中THCの衰退パターンを検討した結果、ダ液であれば大麻喫煙後4時間までは喫煙事実の証明が可能であった。現在、大麻乱用者の実際例に応用すべく試料採集に努めているところである。
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