研究課題/領域番号 |
62570273
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
宮崎 時子 大阪医科大学, 医学部, 助手 (60084919)
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研究分担者 |
鈴木 広一 大阪医科大学, 医学部, 講師 (60171211)
松本 秀雄 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30084809)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 中国民族集団 / 血清型 / GC型 / Tf型 / Pi型 / α2HS型 / 集団遺伝学 / Gc型 / α_2HS型 / 中国諸民族集団 |
研究概要 |
中国本土在住の漢民族 (8集団) 及び少数民族 (12集団) について、ビタミンD結合タンパクとして知られるGc (DBP) 、タンパク分解酵素の働きを抑えるPi及びα2HSなどの血清タンパクの遺伝多型を検索した。Gc型遺伝子については1F遺伝子はオロチョン族で最高値を示す (0.634) 、最低値 (0.294) はチベット族 (合作) でみられ、漢民族で西安の0.453と、成都の0.376の間でみられる。1S遺伝子ではウイグル族の0.394で最高値を、長春の漢民族で0.202の最低値を示す。2遺伝子は昆山の漢民族で0.388を最高としてオロチョンで0.149の最低となる。以上のようにGc遺伝子の分布は民族毎にも、また地理的にも明らかな変異を示さない。因に、日本人の平均的な値は1Fで0.421、1Sで0.301、2でも0.258であり、中国の諸民族に比べると、それぞれが一般的に中間的な値を示す。又フィリピンのネグリト族で見出された1A3変異遺伝子はチベット、蒙古、ウイグル族、ハルビン、長春、大連、昆山、西安、成都、貴陽など広く中国全土でも見出された。Tf型についてはTfC1、C2、C3およびB、D遺伝子が、Pi型についてはM1、M2、M3、および変異遺伝子が、α2HS型については1、2および変異遺伝子が見出された。TfC1遺伝子を主として述べると、検査の可能な範囲ではツングース族の0.883を最高に、回族の0.670を最低とするが、漢民族および少数民族を通じて全般に高い値を示す。変異型ではD遺伝子は低い値ながら殆ど全集団にみられるが、B遺伝子は更に低い頻度でウイグル族、チワン族、チベット族で見出されている。Pi型ではM1遺伝子についてオロチョンの0.819を最高とし、チワン族の0.680を最低としての範囲内にある。この遺伝子についても際立った差異を示さない。殆ど全集団に少数ながら変異型が認められた。α2HS型についても同様に、漢民族と少数民族との間には明らかな差異は認められない。
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