研究概要 |
全身性エソテマトーデスにおけるIC処理能低下機序を明らかにするために、抗C3b受容体 (CR1) 抗体を検索した。従来はRadioimmunoassayのみが報告されていたが、本報告ではELISAを試みた。方法はヒト保存血より赤血球膜画分を集め、さらに低張緩衝液で可溶化後、超遠心にて、可溶膜分画を得た。この分画より、Matrex gel red A beads,Lenril-lectir sepharose,限外ろ過等を組み合わせCRIを精製した。porityは7.5%SDS-polyacrylam'degel electrophresisで検定したが、70%以上のporityであった。この膜画分を用い、抗体検出にはELISA,Western blotを施行した。血清材料は当教室で観察中の全身性エソテマトーデス及び健常人より得た。Red Abeadsからの容出は10mM Tris/1.5M Kcl/1.0% NP-40/0.5% Keorycholate/1mM PMSFにて行い、Lentil/lectir Sepharose 4Bからの容出は10mM Tris/50mM Kcl/0.1% NP-40/0.3ML/Methyl-Marrosi'deにて行った。SDS-PA GEでは分子量的20万に受白染色を認め、ELISA陽性血清を用いると同部にWestern blotでも染色を認めた。ELISAでは、健常人は1:100倍希釈においても非特異的吸着を認めなかった。SLE例のなかでは、E.T.例、K.A.例は陽性も考えられた。尚Bektor Dickirsorのmonoclonal.後退は余り明確な陽性とならなかった。本報告によりELESAも重要な抗CRI抗体検索法であることが確認された。しかも、D.Fearonの報告に比して陽性率が高いと考えられた。しかし、本報告のCRI活性が余り明らかでないこと、十分抗CRI抗体の貧食能における役割が追求されてない点検討がさらに必要と思われる。尚、現在、E.T.例より免疫グロブリンを精製中である。
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