研究課題/領域番号 |
62570327
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小出 典男 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (20142333)
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研究分担者 |
戸部 和夫 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (60135978)
山下 克子 神戸大学, 医学部, 助教授 (70030905)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 肝類洞内皮細胞 / 肝細胞 / 初代培養 / 細胞凝集 / 細胞間マトリックス / 細胞増殖 / 類洞内皮細胞 / プロテオグリカン |
研究概要 |
肝再生や肝組織修復の機構には多くの因子が関与していることが知られている。これが起こる場としての肝細胞外間質物質(ECM)、特にDi-sse氏腔に存在するレチクリン線維の関与は重要であると考えられる。また正常な肝組織における肝細胞の規則正しい棚状配列機構は未だ明らかではなく、これについても肝細胞と類洞内皮細胞の相互作用へのレチクリン線維の関与が重要であると考えられる。先の昭和57年度科学研究費補助金による研究(研究課題番号5857032:研究課題肝組織修復過程における肝細胞外マトリックス役割)において、ラットおよびヒト肝のレチクリン線維を抽出し、3つの主要構成成分であるコラーゲン、糖蛋白、プロテオダリカンをそれぞれ分別調製できることを明らかにしてきた。また同研究および本研究においてこれをラット肝初代培養系の培養基質として用いる方法を開発し、これについても先に報告した。特に本研究ではこれに引き続き以下の点を明らかにしたので報告する。1)肝細胞がこれらのECM成分との相互作用によりそれぞれECM成分特異的なassemblingを引き起こすこと、2)特にポロテオグリカンとの相互作用により肝細胞は球状細胞集団肝細胞Spheroid)を形成すること、3)Spheriod中では肝細胞は著しく高い分化機能を発現するが、増殖活性は逆に著しく抑制されること、4)同様のSpheroid培養系においてECM/肝細胞/類洞内皮細胞の3者の相互作用を惹起させると、肝細胞spheroidでは発現の乏しかった肝細胞間への毛細胆管様構造の発現が著しく高まるとともに、類洞内皮細胞は肝細胞spheroidの周囲に配位し、spheroidの組織構築が一段と高いレベルに進むこと、5)さらに類洞内皮細胞の調製と培養法確立の過程で新鮮ラット血清中にこれまで報告のない類洞内皮細胞増殖因子が存在することなどが示唆された。
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