• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

慢性アルコール摂取ラット肝障害におけるエンドトキシンの影響-特に, その発生機序におけるマクロファージの関与について-

研究課題

研究課題/領域番号 62570338
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関産業医科大学

研究代表者

荒井 正夫  産業医科大学, 中央臨床検査部・副部長, 講師 (80175182)

研究分担者 奥野 府夫  産業医科大学, 医療技術短期大学・第一内科・教授, 助教授併任 (40101985)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード慢性アルコール摂取 / マクロファージ / 過酸化 / 活性酸素 / 肝ミトコンドリア酵素 / エンドトキシン
研究概要

従来より, マクロフアージは生体防御機構の一員と考えられていたが, Kellerら(Ann.Surg.1985)やTannerら(Gastroenterology,1981)のマクロフアージによる肝障害性が報告されて以来, その組織障害性の機序が注目されている. マクロフアージは多くのchemical mediatorを放出するが, その中でも活性化酸素とその機能とは深い関連があり, peroxidativeな反応が関与している. 慢性アルコール摂取後ではこれらのperoxidativeな反応の亢進とともに, 活性酸素の産生増加が知られているので, 今回, 慢性アルコール摂取ラットでのマクロフアージの組織障害生について検索した. Lieber diet(5%エタノール含有液体飼料)で6週間飼育し, 慢性アルコール摂取ラットを作成し, 腹腔内マクロフアージを採取した. これらマクロフアージでのperoxidativeな反応を検索する為, malondialdehyde(MDA)産生能をみたところ, 対照に比較して, 慢性アルコール摂取後では26.3%の産生増加があり, さらに, エンドトキシンで刺激すると22.1%のMDAの産生増加をみた. 一方, 肝スライスを作成し, これらマクロフアージとco-incubationしたところ, 肝cytochrome oxidase活性は対照に比較して, 慢性アルコール摂取ラット由来のマクロフアージでは20.0%の活性低下があり, さらに, エンドトキシン添加により, その活性はさらに21.0%低下した. しかし, 培養液中のGOTやGPTなどの遊出酵素には著明な変化を認めなかった. また, MDA産生量と肝cytochrome oxidase活性との相関をみたところ, 低いながらもr=-0.228の負の相関を示した.
以上より, 慢性アルコール摂取後ではマクロフアージ機能は亢進しており, エンドトキシンなどの刺激により, さらに機能的活性化が惹起され, 組織障害性に関与している可能性が示唆された.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 荒井 正夫: アルコール代謝と肝. 7. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] M. Arai: Hepatology.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 荒井 正夫: 第8回『アルコール代謝と肝』 研究会.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] M. Arai: The 4th Congress of International Society for Biomedical Research on Alcoholism.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 荒井 正夫: 第24回 日本肝臓学会総会 シンポジウム 『肝細胞障害 -その機序をめぐって-』.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi