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運動ニュウーロン疾患におけるニュウーロフィラメント蛋白質のリン酸化の異常に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570357
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関秋田大学

研究代表者

豊島 至  秋田大学, 医学部, 講師 (80108951)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1987年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード運動ニュウーロン疾患 / ニュウーロフィラメント蛋白質 / リン酸化 / スフェロイド / モノクローナル抗体
研究概要

運動ニューロン疾患は, 進行がはやくて有効な治療法もなく, また, 病態解明の糸口の好くない難病である. 今回は, 本疾患患者脊髄に見出されるスフェロイドと呼ばれる構造物の成因について検討した. はじめに, スフェロイド内のニューロフィラメント蛋白質(NFP)のエピトープについて, 免疫組織化学的に詳細に検討した. 自家製および市販の抗NFPモノクローナル抗体の抗原性をヒトNFPの二次元イムノブロットで決定し, これらを用いて, 7例の運動ニューロン疾患患者の脊髄をアビジン・ビオチン法で染色した. その結果, スフェロイドにはNFPの3成分のいずれもが含まれること, また, 少なくとも高分子量成分は高リン酸化されていることが明らかとなった. これまでの報告からは, 細胞体, 樹状突起, 近位軸系のNFPは低リン酸成分のみから成ることが知られているので, スフェロイドが高リン酸成分をもつことの意義を検討するためには, その存在位置を知ることが必要と考えられた. 直接にスフェロイドと細胞体の距離を求めることが困難であったので, 白質内のスフェロイドに注目し検討することとした. 下位運動ニューロンのみ障害された例で多くのスフェロイドが見られ, 前角の辺縁までの距離がスフェロイドと細胞体の距離の最小値をなすものと考えられたのでこれを測定した. その結果, 650μm程度まで離れうることを見出した. また, 他の例で, 髄内前根内に, 前角から1mm離れた位置に数個のスフェロイドを見出した. 細胞体からこの程度はなれた軸索では, 正常でもNFPは十分に高リン酸化されていると考えられているので, スフェロイド内NFPは異常な高リン酸化を示しているとは言えないことになる. このことは, スフェロイドの成因として, 異常高リン酸化以外のNFPの軸索内輸送機構の障害を考える必要を示しており, 今後, NFPの輸送担体蛋白質とこれに付随する機構の解明が必要と考えられる.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 豊島 至: 神経研究の進歩. 31. 181-194 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 杉田 秀夫: "神経機能と病態" 中外医学社, 483 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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