研究課題/領域番号 |
62570377
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清野 正史 (清野 正英) 東北大学, 医学部・付属病院, 講師 (50133963)
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研究分担者 |
阿部 圭志 東北大学, 医学部, 教授 (60004777)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ブラジキニン / ブラジキニン拮坑剤 / 腎血流量 / 糸球体濾過率 / 自然高血圧発症ラット(SHR) / DOCA-食塩高血圧ラット / 血圧 / キニン拮抗剤 / 系球体濾過率 / デオキシコルチコステロン食塩高血圧 / 自然高血圧発症ラット |
研究概要 |
内因性ブラジキニンの血圧、腎循環調節における役割を検討する目的で、新しく開発された競合的ブラジキニン拮坑剤(B4147)を用い、Spraque-Dawley(SD)ラット、自然高血圧発症ラット(SHR)、DOCA食塩高血圧ラットおよび家兎において検討を加えた。SDラットにおいて本拮坑剤は外因性ブラジキニンの降圧作用を69%抑制し、また本剤25-100μgの投与は用量依存的に血圧を上昇させたが、この血圧上昇はアンジオテンシンII拮坑剤やα_1ブロッカ-では抑制されず、内因性ブラジキニンの拮坑によって血圧が上昇したと考えられた。この結果、ブラジキニンは正常血圧の維持にも関与していることが示唆された。腎血流量(RBF)は本拮坑剤投与後減少し、RBFの維持にもブラジキニンが関与しているとかんがえられた。アンジオテンシン交換酵素阻害剤の降圧作用の一部にブラジキニンが関与しているかどうか、カプトプリル投与前後で、B4147を投与し血圧の変化を検討した結果、カプトプリルによって生じた降圧作用の43%を上昇させ、変換酵素阻害剤の降圧作用の一部にブラジキニンが関与している事が示唆された。本拮坑剤をSHRに投与した結果、血圧の上昇が認められ、腎血流も低下したが、WK1コントロ-ル群に比較し有意にその変化が小さく、SHRにおいては内因性ブラジキニンが減少していると考えられ、本モデルの血圧上昇の一部に内因性ブラジキニンの減少が関与していることが示唆された。同様にDOCA食塩高血圧ラットにおいても血圧の上昇度と腎血流の低下度が1%NaClコントロ-ル群に比し小さく、DOCA食塩高血圧ラットにおいても内因性ブラジキニンが減少し、血圧の上昇に関与していると考えられた。B4147の家兎腎動脈内直接注入はRBFや糸球体濾過率を低下させ、これら腎循環の維持にもブラジキニンが関与していると考えられた。
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