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糖尿病における心筋変性の成因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570387
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

沢登 徹  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00014217)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードZuckerラット / ストレプトゾトシン / 一過性外向き電流
研究概要

糖尿病状態で細胞内Ca2+代謝異常, Na-K・ATPase活性低下が指摘されており, これを確めるため, 糖尿病ラットを作成し, 摘出心筋及び単一心室筋細胞を用い膜電位や膜電流の面から検討した. 〔結果〕ZuKGラットの肥満型, やせ型にSTZ(前者23mg/kg), 後者5.5mg/kg)を1回投与した. 投与2-3回で血糖値上昇, その後プラトーに達した. 4週後の体重, 心重量は糖尿病状態で20%減少, 血糖値は前者で4.5倍, 後者で5.6倍の増加, インシュリン値は前者で40%, 後者で20%減少した. 同じ時間Na-KATPase活性は肥満型対照(n=5)ウアバイン感受性で6.54umolpi/h/mg, 糖尿病状態で2.1umolpi/h/mg, やせ型対照(n=3), 2.03umolpi/h/mg, 糖尿病状態0.6umolpi/h/mgといずれも有意(P<0.05)に変化していた. ウアバイン非感受性のものは差がなかった. 摘出心室筋では対照と糖尿病状態で活動電位波形を比較した. 静止電位, Vmax, 50%持続時間には差がなかった. ウアバイン(10^<-5>m)投与後, 糖尿病状態で共に持続時間は約18%短縮, その他には変化なかった. 単一心室筋では一過性外向き電流を検討した. 対照ラット(n=10)では一過性外向き電流はウアバインで10-15%軽度抑制, 糖尿病状態(n=10)では軽度促進しかし有意でなかった. さらに一過性外向き電流に2種あり, 頻拍刺激で第1拍と20拍以後とを比較した. 前者は4AP感受性のもので後者はCa貯蔵由来である. 糖尿病ラットより得られた細胞ではウアバインは20拍以後の一過性外向き電流を増し, 一過性内向き電流も増強した. 今回予定したNa-Kポンプ電流の測定は心室筋では十分に得られなかった. 以上の事から糖尿病状態ではウアバイン感受性Na-KATPase活性は抑制され, 摘出心筋でも糖尿病状態でウアバインが活動電位を短縮すること, 頻拍刺激20拍以後の一過性外向き電流を増加することなどから糖尿病状態では細胞内Ca負荷が生じ易いことを示唆する. これらの結果は日本循環器学会で発表予定.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tohru Sawanobori: Cardiovasc. Res.21. 802-812 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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